兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2023年9月25日(2049号) ピックアップニュース

燭心

 私の医院にも顔認証付きカードリーダーが設置された。PC好きの私は、新しいシステムが入れば少なからず高揚するものであるが、今回ばかりは嬉しくもなんともない。患者には「うまく作動するか分からないので、保険証は必ず持って来てください」とアナウンスする予定▼保団連や協会の調べでは、オンライン資格確認の運用を開始した医療機関の3分の2でトラブルがあったらしい。資格無効・該当なしが全体の3分の2で最多。他人の情報に紐付けされている例もあった。リーダーやパソコンの不具合で読み取りが出来なかった例も半数近い。名前や住所の違いが多く、限度額の認定や負担割合、果ては保険適用日の誤りさえあった▼トラブルの際の命綱である保険証の廃止法が与党中心の強行採決で成立してしまった。保団連の反撃で、国は資格確認証をマイナカード非取得者には全て発行し、マイナカードはいつでも返納可能になった。ただ、そこまでして保険証をなくす必要があるのだろうか。今まで保険証で資格確認して、このようなトラブルは皆無。資格確認証発行にも費用がかかる。なぜ、マイナ保険証が問題なく通用するまで保険証廃止を待てないのであろうか。街角アンケートでは9割が保険証廃止に反対。保険証廃止中止に追い込んで祝杯をあげたいものだ。署名にご協力ください▼先進国では複数の紐付けがされた個人識別カードは廃止の方向に向かっている。日本は最早先進国ではないと言うことであろう(酔)
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