兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2025年6月05日(2103号) ピックアップニュース

ラジオ関西番組「聴く医療」(24年10月~25年3月)を振り返る
鋭い視点で医療・災害・福祉など多岐にわたるテーマを取り上げ
フリーアナウンサー 医療ジャーナリスト 寺谷 一紀さん

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 協会が提供するラジオ関西番組「兵庫県保険医協会の聴く医療」は昨年10月~3月の放送を終了した。去年の日曜朝放送から土曜日朝6時30分~に放送時間を変更。会員や他協会の役員も合わせて26人が出演し、医療に関わるさまざまな話題をお届けした。パーソナリティを務めた、元NHKアナウンサーで医療ジャーナリストでもある寺谷一紀さんに全26回の放送を振り返ってもらい、「印象に残った放送回」を選んでもらった。

 今期も半年間、番組を通じて多くの医療に関する情報を発信することができました。ご出演いただいた先生方や保険医協会の関係者の皆さまに、改めて御礼申し上げます。
 初回と最終回の放送(①)は、マイナ保険証の問題点を明快に指摘し、誰もが安心して少ない窓口負担で医療が受けられる社会を目指すという、番組コンセプトに相応しい内容でした。
 こうしたことを、単発ではなく継続的に取り上げることは、とても大切だと思います。
 人の噂も七十五日などということわざがあるぐらい、時間が経てば関心が薄れてしまうのが世の常。しかし、福祉や命に関わる重大事を、時間経過で風化させてはいけません。
 「能登半島地震一年」や「阪神・淡路大震災、30年目の課題」も印象的でした(②)。
 災害避難時における口腔ケアの大切さや、アスベストによる健康被害など、大手メディアが取り上げない鋭い切り口で、まさにこの番組の真骨頂とも言える企画だと思います。
 私自身、この番組がなかったら、誤嚥性肺炎が災害時の大きな問題になっていることを知りませんでした。やはり、繰り返し取り上げることが必須の話題だと思います。
 一方で、「マイコプラズマについて」や「リビング・ウイルとACP(人生会議)」はタイムリーかつ新鮮な話題でした(③)。
 とりわけ、感染症の歴史を長年研究してきた私としては、コロナ禍以来、様々な微生物がかわるがわる流行を繰り返す昨今の状況を注視しています。
 リビング・ウイルと人生会議については、一般のリスナーさんもほとんど知らなかった話であると同時に、これからの超高齢社会で避けて通れない取り組みでしょう。
 これからも、リスナーさんにとって有意義な、発見の多い番組を目指して頑張ります!

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「兵庫県保険医協会の聴く医療」YouTubeで配信中!
 放送はすべてYouTubeでご覧いただけます。患者さんに知らせるなど、ご活用ください。
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