兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2025年6月25日(2105号) ピックアップニュース

燭心

 日本の政府・与党の政策には一貫性がない。米価高騰が続く中、備蓄米を放出した。しかし元はと言えば減反政策の破綻。そもそも日本の食糧自給率は38%。穀物自給率も28%に過ぎない。米自給率自体は100%近いが何かあれば米不足に。諸外国と同じように生産継続と安定供給のための補助金を出す方が理にかなっている▼エネルギー問題もしかり。再生可能エネルギーで賄えるのに原発の稼働年数を延ばす。防衛もそうだ。米軍の辺野古新基地を建設中だが地盤が弱く、当のアメリカも普天間から動く気はない。利権の臭いがプンプンする▼石垣島の自衛隊基地も中国の標的になり地元住民の危険を招くだけで、防衛ラインにはなり得ないという。ひとたび米中戦争が起これば日本が消し飛ぶし、日本が参戦を表明するだけで沖縄が消し飛ぶ可能性は高い▼防衛省はアメリカの型落ちの戦闘機を買い、垂直離陸可能な戦闘機で護衛艦の空母化を図っている。100分の1の価格のドローンで戦闘機を落とせる時代に、アメリカの都合で不要な武器を買い、国土を不沈空母にできると信じているようだ。日本海側に並ぶ原発がもし攻撃されたら、核兵器なしに通常兵器の攻撃で同じ効果を得ることができるだろう▼日本が生き残る道は外交しかない。もちろん、アメリカべったりの今の与党には不可能であろう。参院選で政治の転換が必要であり、選ぶべきは今の与党でないことは疑いようがない。投票に行って、そして祝杯を挙げたいものだ。(酔)
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