兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2025年7月15日(2107号) ピックアップニュース

燭心

 今年は6月より猛暑、熱帯夜。ゲリラ豪雨の梅雨、しかも20日余りの記録的短期間で空けた。熱いといえばスタミナだ、スタミナといえば鰻というところか▼「土用の丑の日の鰻」という風習は江戸時代に始まったらしい。平賀源内がうだつの上がらない鰻屋のために仕掛けたとか。バレンタインデーとチョコレートの関係か。本来鰻が旨いのは脂ののった10月から12月頃とされるが、ご馳走に乏しかった頃では仕方ないか▼鰻は12種いるが、「日本鰻」と「国産鰻」とは違うそうだ。「国産」は日本で養殖された時間が長い鰻。「ニホンウナギ」は個別種、マリアナ諸島近辺で産卵するといわれる。どちらも産卵から管理されるものでなく、すべて天然資源だ▼全国で食べられている鰻の約4割がアメリカウナギ(種)というDNA検査結果がある。稚魚が高価なため密漁の増加やマフィアの資金源にもなっているためとか▼いずれにせよ国際自然保護連合により絶滅危惧種に分類され、EUはワシントン条約追加を提案している。そうなれば成魚・稚魚だけでなく加工品も規制対象になる▼話は変わるが、花形の研究分野の一つとして「宇宙」がある。様々な探査機、月面着陸等々、さらに軍事力の分野でも力が入り、自衛隊も陸・海・空にとどまらず宇宙まで想定する。一方、鰻の産卵場所の研究はどうか? 現代の技術力からすればそう難問でもなさそうで産卵から管理できれば完全養殖は可能なはずだ。今夜も蒸し暑い、腹が減る(無)
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