2026年2月05日(2124号) ピックアップニュース
阪神・淡路大震災31年を迎え、長田でメモリアル集会
「暮らしの再建」求め続ける 「被災者生活再建支援法」拡充を
能登の被災地との連帯も確認
各地で起こる被災者の暮らし再建を国の責任で行う重要性を確認。記念講演では、浅野・元宮城学院女子大学教授(右)が「災害女性学」を語った
新長田駅近くの伝承空間「ウォール・ギャラリー」で震災当時の長田の街の様子を見学。学生ボランティアの熊谷さん(右)が、復興が進まない能登半島地震被災地の模様を報告
主催者あいさつで畦布和隆・復興県民会議代表委員は、「能登半島地震被災地では、多くの被災者が完成までなお数年かかる災害公営住宅への入居を待っている。被災者が安心して暮らせる住居の提供を、国や自治体に強く要請しなければならない」「被災者生活再建支援法の拡充を求めて昨年10月28日、全国災対連が全国5万1631筆の署名を国会に提出した。最高300万円の支援金の引き上げ、半壊や一部損壊を含む支給対象の拡大、財源について国の負担割合を引き上げることを求め、あらゆる政党・団体・個人と幅広く協力・共闘して運動を強める」と語った。
歴史から学ぶ女性学
記念講演は浅野富美枝・元宮城学院女子大学教授が「歴史から学ぶ災害女性学」をテーマに講演。東日本大震災時、宮城県にいた浅野氏は、地震後プライバシーがない避難所、不衛生で治安の悪いトイレ、洗濯も入浴もできない環境で、多くの女性が婦人科系疾患や膀胱炎に悩まされ、DVの深刻化や性被害の発生など多くの困難を抱えていたと告発。
「災害女性学」の柱である「女性の視点」は多様性に配慮した視点を含み、誰もが安心して、尊厳をもって暮らせる社会・地域の基本的な視点だと説明。性別役割の強い日本では、男女格差が災害時の困難の要因となることが多く、解決のため重層的ネットワークの構築、復旧・復興の協働としての「支援」と「受援」が重要とした。また、関東大震災で力を発揮した女性ネットワークが、国家総動員のための組織に変質していった例から、戦争と防災を一体化した動きには警戒しなければならないと指摘した。
最後に、参加者は「災害被災者の『医・職・住』を国の責任で保障させる立場で、災害被災者救援運動を前進させる必要がある」「『暮らしの再建』を求めるたたかいを、大きく全国に広げることを呼びかける」などとするアピールを拍手で採択した。
来賓として堀川あきこ衆議院議員(共産)があいさつした。
長田のつどい
再開発地域歩き復興のありかた考える
午前中の「ひと・街・くらし 1・17長田メモリアルのつどい」には50人が参加。協会から、松岡泰夫評議員、川西敏雄参与が参加した。
参加者は火災被害が大きかった再開発地域を歩き、当時を振り返った。再開発ビルの店舗を購入した商店主は、ビルの老朽化が進み、修繕積立金が3倍になり負担がのしかかっていると語り、巨大事業ありきでなく、被災前の街の規模にあわせた再開発の重要性を訴えた。
関西学院大学4年でボランティアの熊谷朋也さんが、能登半島地震被災地の穴水町に滞在している経験から現地の様子を報告。地震から2年経ち復興したと思われているが、多くが地震当時のままで復興は道半ばだと報告した。



