兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2005年6月

【木曜】 目薬の正しい使い方

 現在、市販されている目薬にはたくさんの種類があり、多くの方が日常的に使われています。しかし、間違った使用や、症状に合わない目薬をさすことで、症状を悪化させたり、新たな病気を生み出すこともあるので注意が必要です。
 目薬の正しい使い方は、どのような症状にどんな目的で使用するかに関係します。したがって、医師が処方する場合と個人が市販の目薬を買って使用する場合とは分けて考える必要があります。
 眼の表面は粘膜で被われ、涙でうるおいが保たれています。この涙は老廃物といっしょに鼻の中に流れる構造になっています。この鼻の中への流出が妨げられると、目がベタベタしたり、痒くなったり、目ヤニが増えたりします。このような場合は、市販の目薬を点眼することで症状を和らげることができます。まず水道水で眼をきれいに洗い流しましょう。点眼した後は、目をつぶるか軽く目頭を押さえ、あふれた分はティッシュなどで拭き取って下さい。ただし、2種類以上の目薬を使用する場合は、5分以上間隔をあけて点眼して下さい。
 また、眼が疲れやすい、まぶしい、しみるような感じが続く、充血している、なんとなく視力が低下したなどの症状があらわれた時には、重症な眼の病気が隠されていることが多いので眼科専門医の診察を受けられる事をおすすめします。
 緑内障をはじめとして失明の危険をはらんでいる眼の病気は、必ずしも最初から激しい痛みや極端な視力の低下があらわれるとは限りません。安易に市販の目薬を使用し一時的に快適になっても、目薬の成分のなかには時として病状を更に悪化させる物質が含まれている場合もあるので注意が必要です。
 コンタクトレンズを使用しておられる方の場合は、コンタクト装用中に目薬をさすと眼の中に目薬が長時間残ることで眼圧が上昇し、それが長期に及ぶと緑内障になることもあるので、更に注意を払うことが必要です。
 安易に市販の目薬だけに頼らず、眼の異常を感じたら、眼科専門医の診察を受けるようにしてください。

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