兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2005年7月

【月曜】 女性の性感染症

 性病と言えば昔は淋病や梅毒など4つの病気のことを言いましたが、今では19種類と多くなり、呼び方も性感染症と呼ぶようになりました。性感染症増加の原因として、性交体験年齢が低くなり、相手も1人とは限らなくなっていること、また海外旅行に簡単に行けるようになったり、外国人が沢山入ってきたことなどがあげられます。
 現在の主な女性の性感染症と症状は次のとおりです。
 エイズは、初めは何の症状もなく10~20年のうちに免疫力が次第に低くなり、疲れやすなるなどの症状がでるものと、発病せず知らない間に相手に感染するものとがあります。また、B型・C型肝炎や梅毒は、妊娠して生まれた赤ちゃんにも感染します。尖圭コンジローマは、肛門の周囲、膣の外側や内側、子宮の入口などにブツブツしたイボができます。10代の若い時に感染をすると将来子宮の入口が癌になりやすいと言われています。
 クラミジア頚管炎は、感染しても無症状の事が多く、そのため感染が蔓延する原因になります。したがって、無事にお産しても赤ちゃんに肺炎が起こりやすかったり、妊娠しても赤ちゃんが生まれにくい状態になります。その他、排尿をする時に痛みを感じる細菌性尿道炎や膀胱炎、おりものが多いとか、かゆみを訴えるトリコモナス症やカンジダ症などいろいろあります。
 これらの症状があれば、一人でくよくよ悩まずに婦人科医の診察を受けましょう。また、症状が無くても病気にかかっていることがあるので注意が必要です。
 これらの性感染症は、直ぐに治るもの、なかなか治りにくいもの、潜伏して自分の体が次第に悪くなるもの、知らないうちに性交相手に感染するもの、産まれてくる赤ちゃんに感染するものなど多種多様です。しかし、早期に治療すればたいてい薬の服用で改善します。
 性行為には、膣にする時、口によってする時、指によってする時といろいろありますが、病気の検査や治療には、「どんな時」「誰と」など感染の元をたどることが重要になります。恥かしがらずに正直に尋ねられたことについて答えてください。医師はあなたを心よくお迎えします。

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