兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2005年8月

【月曜】 子どもの薬の飲ませ方と異物を飲み込んだ時

 子どもの薬の飲ませ方で悩まれている方が多くいらっしゃいます。とくに味覚や嗅覚が発達し、自己主張をしはじめる1才~3才の幼児に飲ませづらいことが多いようです。ここでは1才未満の乳児、1才以上の幼児に分けてお話します。
 まず1才未満の乳児の場合、水薬であればスポイトやスプーンを使って飲ませます。水薬が濃い場合、口に含んだ後に吐き出してしまうことがあるので、少量の湯ざましで薄めるとうまく飲めます。こな薬の場合は少量の水か湯ざましで練って指先につけ、上あごや頬の内側に塗り、その後に湯ざましやミルクを与えます。こな薬を水などの液体に溶かす場合は、なるべく少量にすると飲み残しは少なくなります。
 次に、1才以上の幼児への薬の飲ませ方です。こな薬のままで飲める子どもにはそのまま与えます。こな薬を溶かす場合は乳児の時と同じ方法で行います。他にこな薬をヨーグルトやアイスクリームなどに混ぜたり、薬専用のゼリーなどを利用するとうまくいくことがあります。
 薬には水に溶けにくいものや、混ぜると苦味が強くなるもの、沈殿をおこすものなど不適当なものもありますので、かかりつけの医師に相談して下さい。
 また、子どもが誤って異物を飲みこむ事故が時々みられます。特に2才以下の子どもの場合は注意が必要です。最も多いのはタバコで、次が医薬品です。なかには害虫駆除用のホウ酸団子やボタン型電池を飲みこんだ例などがあります。
 異物を誤って飲みこんだ場合、飲みこんだ異物がどこにあるかによって症状と対処の仕方は大きく異なります。最も重症なものは異物が気管や気管支に詰まった場合で、息が出来きなくなり窒息死につながることがあります。気管に入ったと思われる場合は、ただちに子どもを逆さにして頭を下げ、背中を思いっきりたたいて吐き出させるか、胸のみぞおちのところを内側に向かって強く〝ギュッ〟と圧迫して吐き出させるようにして下さい。 そしてすぐに、近くの医療機関、または救急車に連絡をとってください。

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