兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2005年12月

【金土日】冬におこる高齢者の皮膚のかゆみ

 高齢者は脂分が少ないため、空気の乾燥し始める秋頃から冬にかけて、皮膚がカサカサしてかゆくなります。これは、季節的あるいは年齢的な原因のために皮膚のうるおい成分が減り、皮膚の水分が減少してカサカサした肌になる病気です。
 放っておくと症状が悪化して、ひび割れ、赤みが生じ、かゆみもかなり強くなってしまいます。できるだけ早い時期よりスキンケアを行うことが必要です。かゆみが強く、すでにひび割れ、赤みのある方は、早めに皮膚科専門医を受診するようにしましょう。
 では、スキンケアとして、日常注意しなければならないことをお話します。
 空気の乾燥は、皮膚のカサカサを悪化させますので、加湿器などを使って部屋の湿度を適度に保つことが効果的です。
 また、お風呂に長く入り過ぎるのは良くありません。ナイロンタオルでごしごし洗うのはやめて、やわらかい綿のタオルでやさしく洗いましょう。最近では保湿効果を高める入浴剤が市販されていますので、家族の方と一緒に使用するのもよいでしょう。
 肌着は、なるべく肌にやさしい吸湿性の高い木綿の肌着を着るようにします。電気毛布はときにかゆみを増すことがありますので、しばらくやめてみるか、適温で適時使用するように心がけて下さい。
 ストレスや睡眠不足は、かゆみには良くありません。ゆっくり休み、充分に休養をとることが必要です。かゆみで眠れないと寝不足になり、さらにかゆみが悪化しますので、主治医または皮膚科専門医に早めに相談して下さい。アルコールや香辛料などの刺激物を取り過ぎると、血液の循環が良くなるために体が温まり、かゆみがひどくなることがありますので控え目にしましょう。また、かゆいところを爪で引っかかないようにしてください。
 塗り薬には、皮膚にうるおいを与える保湿剤と、かゆみや湿疹の炎症を抑える薬を処方される場合もあります。塗り薬を使うときには、医師の指示に従い、部位や症状の程度に応じて塗り分けることが大切です。

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