兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2006年6月

【木曜】 耳なりについて

 まわりは静かなのに、「ザー」とか「ピー」などの音がいつも耳に聞こえるのは、嫌なものです。耳なりは、片耳に起こることも両耳に起こることもあります。ときには頭の中で鳴ることもあります。
 耳なりには、自分だけに聞こえる耳なりと、稀ですが周囲の人にも聞こえる耳なりがあります。
 自分だけに聞こえる耳なりの原因としては、耳あか、髪の毛などの異物、急性および慢性中耳炎、老人性難聴などがあります。
 周囲の人にも聞こえる耳なりの原因としては、上あごの奥の筋肉や、鼓膜の奥の筋肉の痙攣(けいれん)によるもの、耳のまわりや頭の中の血管の音などがあります。筋肉の痙攣によるものは、「ポコポコ」とか「パチパチ」など断続的ですが、血管性のものは拍動する音です。
 耳なりのある人には、何らかの難聴がみられることがよくあります。また、めまいを伴うこともあります。色々な耳の病気があり、そのために耳なりが起こることもよくあります。
 耳鼻咽喉科を受診した場合には、耳なりが気になって日常生活を送る上で困っているか、それほど気にならないか、また耳なりはどのような姿勢のときに起こるかなど、医師に詳しく症状を伝えましょう。その上で医師は、耳の中や鼓膜の状態を調べます。そのあと、聴力や耳なりの大きさを調べます。また、耳のレントゲン検査や、必要に応じてCTやMRIなどの検査を行います。さらに、めまいを伴う場合には、めまいの原因を調べる検査や血液、尿、血圧検査を行うこともあります。耳なりには重大な病気が潜んでいることもあります。ストレスから起こるメニエール病、突発性難聴、あるいは風邪などウイルスに感染して起こる急性中耳炎などは、重い後遺症を残さないためにも早期発見、早期治療が必要です。
 耳なりに気がついた時は、すぐ耳鼻咽喉科で診てもらうようにして下さい。

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