兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2006年12月

【年末年始】運動で体重は減りますか?

 運動をすれば、エネルギーを使いますので、理論的には体重は減ります。このエネルギーの元は、糖や脂肪という形で保存されていますが、体重を減らすと言った場合はこの脂肪を減らすことになります。
 過剰に蓄積している脂肪を減らす方法として有酸素運動があります。これは息切れをしない運動です。例えば、ウォーキングやサイクリングがありますが、おしゃべりをしても息切れしない程度のゆっくりした速度が良いのです。運動を始めて10分から15分ほどすると、脂肪がエネルギーとして使われだします。しかし、100メートルダッシュのような息を止めて行う運動では脂肪は使われません。
 およそ300kcalを使う運動としては、ウォーキングなら、時速4.5kmで1時間、サイクリングでも時速10kmで1時間です。食事の量が一定でこの運動を1ヶ月続けると、体重が1kg減ることになります。しかし、運動をはじめて体重が減った後に、しばらくの間、筋肉が太くなる影響もあって体重が一定で減らない時期があります。したがって、ここで運動を止めないようお願いします。
 ウォーキングは体の80%の筋肉を使いますから、糖尿病に効果があり、毛細血管が十分に広がるため高血圧にも効果があります。また、内臓脂肪をよく使いますので、高脂血症にもよく、骨を強くし、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の予防にもなります。
 さらに、外を歩くことで四季を感じ、足裏の刺激を脳が感じることで、ボケ防止にもなります。ぜひ、河原や公園など自然の多いところで歩くことをお勧めします。
 また、毎日運動する必要は無く、むしろ、週に最低1日は休むほうが、体のリズムが整います。運動しすぎますと、食事の量が多くなりますから、注意が必要です。
 最後に、食事のことですが、総摂取量が同じでも、夕食よりも、朝食と昼食をしっかりとるほうが体重減少に役立ちますので食事パターンをチェックしてください。

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