兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2007年7月

【月曜】 近視はなおるの?

 最近は、子供たちの近視が増え、またその年齢も低くなってきています。これには、パソコンの普及や塾・学習時間の延長など生活環境の変化が関係していると思われます。また、両親からの遺伝によって近視が影響することもあります。
 目の中には、毛様筋というピントを合わせる筋肉があり、この筋肉を調節する力に異常を来したものが、一般に言う仮性近視で、近視になりかけの時期と考えていただければ良いでしょう。
 近視の矯正は、メガネやコンタクトレンズを用いて行われるのが一般的ですが、近年、近視を治療する方法として、エキシマレーザーというレーザー光線で、角膜の中心部分を削る「角膜切除術」があります。この手術は点眼麻酔のみで痛みはほとんどなく、入院の必要もありません。手術して数時間は違和感が生じることもありますが、手術を受けられた方の80~90%くらいが近視が軽くなったとの報告もあります。車を運転する時などにメガネやコンタクトレンズが必要な場合もありますが、格段に視力が回復します。しかし、強度の近視や乱視のある場合は効果が弱いことや、手術した後に、管理が悪いと視力低下が起こる例もあります。また、現在のところ保険が効かないため治療は全額自費になります。治療は、十分説明を聞いて納得してから受けるようにしましょう。
 また、眼科専門医のいないところで、視力回復訓練を行っているところがありますが、これには十分注意した方がよいでしょう。なぜなら、視力低下の原因には、近視のほかに、遠視や乱視、斜視、まれに白内障、緑内障のこともある上、心身症の場合もあるからです。眼科専門医できちんとした診断を受け、その上で治療の方法を決めてもらわなければなりません。
 近視の予防には、テレビやパソコンを長時間見ない、目を休める、室内の照明を明るくして姿勢を正す、偏食をしない、睡眠・休養を充分にとる、など日常生活上の注意も大切です。

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