兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2007年10月

【月曜】 増加する卵巣癌

 卵巣癌は、日本では欧米と比べて発生頻度が少ないと言われてきました。しかし、近年増加傾向にあり、1998年には6,742人が卵巣癌になり、それは女性1万人に1人ぐらいであり、4,172人が死亡したと言われています。今後も増加傾向にあると言われ、2015年の罹患数は約1万2,200人、女性5,000人に1人の割合と推定されています。卵巣癌の恐ろしさは、早期発見が困難なこと、現在のところ治療方法に限界があることです。

 卵巣癌が早期の卵巣に限られた状態で、診断および治療が行われた場合の5年生存率は90%程度と良好ですが、実際は卵巣癌全体では5年生存率は40%と低いのが現状です。

 そのことを詳しく説明しましょう。

 卵巣癌の初期には、不正性器出血や腹痛等の症状が何もなく、別のことで婦人科を受診したときに、たまたま発見されることが多く、初期に発見されるのは20%と言われています。多くは卵巣以外の部位に癌細胞が進行した癌の状態で発見され、治療法は手術や薬物によるものですが、近年治療法が向上したとはいえ、その再発率は50%を上回っており、有効な治療法の確立が待たれています。

 卵巣癌の集団検診は、技術的に不可能なので、成人の婦人は年1回は婦人科を受診し、子宮癌検診と同時に卵巣の部分に異常があるかどうか調べるため、診察と超音波検査を受ける必要があります。また、不正性器出血などがあって婦人科を受診したとき、卵巣の状態を尋ねることも大切です。

 卵巣の部分に腫瘍が発見されても、それが良性と診断される場合がほとんどで、手術も必要でなく、何もせず経過を観る場合も少なくありません。しかし、将来的に腫瘍が増大して手術の必要が生じたり、悪性化したりする可能性もあるので、必ず定期的に受診し経過をみることも重要です。女性性器癌では、子宮癌のみでなく卵巣癌にも十分注意する必要があることにご注意ください。

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