兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2007年11月

【金土日】インフルエンザの薬

インフルエンザはA型またはB型インフルエンザウイルスによって引き起こされ、約1~3日間の潜伏期間の後に突然、発熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛、関節痛が現れ、次いで咳、鼻水が加わり、約1週間で軽快します。

いわゆる「風邪」に比べて、全身症状が強く、高齢者や乳幼児、心臓や肺や腎臓などの病気がある人では、入院や死亡の危険を伴うこともあります。

インフルエンザの予防には、帰宅時の手洗いやうがい、適度な湿度を保つこと、十分な休養と栄養をとること、流行時に人ごみを避けること、外出時のマスクの着用、流行前のワクチン接種などが大切です。不幸にしてインフルエンザにかかった時は安静にして、睡眠と水分を十分にとり、他の人にうつさない注意が必要です。

治療の薬にはA型インフルエンザに対して、アマンタジンが使われていましたが、薬が効かなくなる耐性という問題がおこり、現在使用は差し控えられるようになりました。平成13年より1歳以上に、内服薬としてタミフルが、5歳以上に吸入薬としてリレンザが保険適応となりました。この2種類ともに発病後48時間以内に使用すると、A型、B型両方のインフルエンザの主要な症状を約1日短くすることができます。

ところが最近、タミフル服用後の異常行動が問題となりました。この異常行動が薬による副作用なのか、インフルエンザによるものなのか、まだ明らかにはなっていません。このため、10歳以上の未成年者は、必要な場合を除いて使用を差し控えること、小児、未成年者については、服用の有無にかかわらず、異常行動の可能性があり、少なくとも2日間は目を離さないで注意するようにという勧告が出されました。

発熱や頭痛に対しては、アセトアミノフェンとイブプロフェンという薬以外の解熱鎮痛剤は、インフルエンザ脳症を起こすこともありますので、使用は控えているようです。

インフルエンザは基本的には自然に治る病気ですが、中に重症化する場合がありますので、いつもと違って何かおかしいという感じがあれば、速やかに医療機関を受診することが必要です。

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