兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2007年12月

【月曜】 不妊治療とは?

 従来、避妊をしないで2年経っても子どもができないカップルを不妊症と言っていますが、最近では晩婚化もあり、早い時期から不妊治療を希望されるカップルが増えてきています。

不妊の治療では、まず原因がどこにあるのかを調べます。不妊といえば女性側に原因があると思われがちですが、男性側に原因があることも多いので、まず男性側の検査を優先したほうが良いでしょう。検査で異常があれば、それに対して治療を行っていくことになるのですが、これといった大きな異常が無いにもかかわらず妊娠しないカップルが多いのも現実です。

人間も生物ですから、性行為は自然環境の影響を受けますし、人間社会からの影響も受けます。多くのストレスが性行為に関与していると思われますが、男性では性欲の減少、女性では排卵の乱れとなって現れます。また最近、不妊カップルの性行為の少なさも目立ちます。月に一回、排卵日と思われる日だけというケースもあります。諸外国に比べて日本人の回数が特に少ないというデータも散見されます。微量の化学物質が性ホルモンを乱すことは良く知られていますが、そのような(せい)攪乱(かくらん)物質が増えているのかもしれません。

 不妊治療が長引けば長引くほど、お互いの精神的経済的負担は相当なストレスになります。排卵日ばかりを中心に生活する日々、毎回の治療の成果を不安に思う日々、全ての日常が不妊治療と結びつく生活は、それ自体が大変なストレスです。

一方で、排卵日とは思われない日に妊娠するケースや、不妊治療を諦めたら妊娠したという話もあります。医学でもわからない妊娠の神秘ですが、ストレスからの解放が一番大切なことかもしれません。カップルだけの自由な時間を作り、仲良く過ごすことが大切なのではないでしょうか。

なお、女性が不妊相談に行かれる場合は、婦人基礎体温表をつけて持っていかれると、検査や治療を早く始めることができます。

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