兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2008年3月

【木曜】 突発性難聴

 難聴には2つのタイプがあります。伝音性(でんおんせい) 難聴といって、音を伝える部分が障害されて起こるものと、感音性(かんおんせい) 難聴といって、音を感じる部分が障害されて起こるものがあります。本日お話する「突発性難聴」は、感音性難聴の一つです。

 突発性難聴は、完全に良くなるのが3-4割、ある程度良くなるのが3-4割、残りの2割ほどは良くならないと言われています。一般に感音性難聴は治療が困難と言われていますが、突発性難聴は早期に見つけて早期に治療すれば、治る可能性の高い、数少ない感音性難聴です。

突発性難聴の症状に関しては、子どもから老人まで発病しますが、50-60代が多いようです。健康な人が前触れもなく、突然、中等度から高度の難聴になります。耳の痛みはなく、ほとんどの場合片方で、1回限りの発病が多いようです。そして耳鳴りや、耳がつまった感じやめまいを伴うこともあります。

 突発性難聴で注意して欲しいことは、普段、人間は両耳で聞いているため、片側だけ聞こえにくくなってももう一方が聞こえるので、難聴をあまり自覚できずに、耳鳴りや耳の詰まった感じ、めまいなどで医院を受診し、聴力検査ではじめて突発性難聴と分かることが少なからずあるということです。そして聞こえの具合は発病後1カ月くらいで固定し、それ以降の改善はむずかしいと考えられています。従って早期の治療が必要です。

 その原因は不明とされていますが、現時点ではウイルス感染と、内耳の血液循環の障害が有力な原因と考えられています。

 治療に関しては、まず安静にして、入院か通院で内服薬や血管を広げる薬の点滴で治療を行なったりします。

突発性難聴を見落とさないために、突然の片方の難聴や耳鳴り、耳がつまった感じ、めまいなどがありましたら、早めに耳鼻咽喉科を受診されることをおすすめします。

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