兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2008年8月

【月曜】 緑内障を見逃さないために

 緑内障は主に眼圧が高いことが原因となり、目の奥にある視神経というところが傷つけられ、目に見える範囲、すなわち視野が狭くなったり、視力の低下を起こす病気です。現在日本にも200万人以上もの患者さんがいると推定されていますが、自覚症状が少ないために、緑内障とは気づかずに生活を送っている方が多いようです。

 緑内障は早期に発見し、早く治療することが重要です。

 初期の段階で緑内障を見過ごし、ある程度病気が進んでから発見された場合には、すでに視神経そのものが障害されていることが多く、いったん障害された視神経は元には戻らないため、視力や視野の障害は残ってしまいます。実際、視野の異常を自覚した時には、視神経は正常の2割以下しか残っていないともいわれています。また緑内障の中には、ある日突然に眼圧が上がり、一日で失明することもあります。このような例でも、日頃から眼科検診を受けることによって未然に防ぐことができます。

 緑内障は若い人にはまれですが、40歳を過ぎると年齢とともに発病率は高くなります。したがって40歳を越えたら最低でも2、3年に1回は眼科検診を受けられるようお勧めします。

 また、会社などの健康診断で異常を指摘された方は、必ず眼科で精密検査を受けましょう。緑内障の検査としては、眼圧検査などがありますが、これらの検査はまったく痛みを伴わず、どこの眼科でも行なっています。

 今日、緑内障の治療薬や手術はたくさんあり、その治療成績はかなり向上していますが、それでも緑内障によっていったん視神経に障害が起こると、いかなる治療によっても元に戻らないことを理解し、早期発見・早期治療のため定期的な眼科検診を受けられるようおすすめします。

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