兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2008年12月

【火曜】 今どきのホワイトニング

 人は誰でも、年齢を重ねると歯の色が黄ばんできますし、喫煙や飲食によっても色がつきます。また、元々の歯の色が黄ばみがかった色の人もいます。このような場合に、歯を削らずに薬剤の作用で漂白する方法を「ホワイトニング」と言います。

 ホワイトニングには、自宅で行う「ホームブリーチング」と、歯科医院で行う「オフィスブリーチング」という方法があり、またこの二つを併用する「デュアルブリーチング」という方法もあります。

 「ホームブリーチング」は、歯科医院で歯型を採って「カスタムタレー」と呼ばれるマウスピースを作ります。それに薬剤をつけて装着して漂白します。装着時間は1日30分から3、4時間くらいです。濃度の低い薬を使うので、効果が出るまでに3〜4週間は必要となります。ただ、時間をかけてゆっくり漂白していきますので、元の色に戻ってしまう「あと戻り」が少なく、良好な結果が出やすいようです。

 「オフィスブリーチング」は、歯科医院で歯科医師が、濃度の高い薬を直接歯に塗り、光やレーザーを当てて、より早く漂白します。自分で行うというわずらわしさもなく、その場ですぐに効果が現れますが、「あと戻り」も早い場合があります。

 「デュアルブリーチング」は双方の利点を生かして併用する方法です。

 ホワイトニングの利点は、やはり歯を削らずに、しかも激しい痛みや精神的苦痛もなく歯を白くできる点でしょう。欠点は、全ての歯に100%の効果があるとは限らない点です。「詰め物」や「かぶせ」は白くなりませんし、歯の質や変色の度合によっては期待通りの効果が得られないこともあります。

 どの程度の白さを希望するのか、またどれくらい白くなるのかというのは、個人差が大きく難しい問題ですので、歯科医師とよく話し合われることをおすすめします。

 また最近、ホワイトニング人気に影響されて、通販やネット販売で漂白剤を購入し、自己流で行っている人が増えてきているようです。しかし、そういう漂白剤は、効果や安全性に問題のあるものが多くたいへん危険です。使っているうちに、歯の表面が溶けてしまったり、歯肉を傷つけてしまうなど悲惨な結果を招くことになりかねません。

 ホワイトニングは、必ず歯科医師の管理下で行うようにしてください。正しく行えば、安全で効果的に白い歯を手に入れることができる、魅力的な方法と言えるでしょう。

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