兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2009年7月

【水曜】 足の痛みと靴選び

 足の痛みを起す病気には、がいはん外反ぼし母趾、足底けん腱まく膜炎つまり足の裏のスジの炎症、ウオノメ、巻き爪などがあります。
 外反母趾は、女性に多く、足の親指が長いこと、足の幅が広いこと、ハイヒールや先の細いパンプスなどを履くことなどが原因として考えられています。
 足底腱膜炎は、踵から土踏まずにかけて、特に歩き始めに強い痛みがでて、しばらく歩行すると痛みが和らぐという特徴があります。
 ウオノメは、足のいろいろな場所にできますが、特に足指の付け根にできると、体重がかかるたびに激しい痛みを起こして歩行が困難になります。ハイヒールを履くと、足指の付け根の部分に過剰に体重がかかるようになるため、ウオノメもできやすくなります。
 巻き爪は、先の細い靴やハイヒールなどを履くことによって、爪が皮膚に食いこんで炎症を起こして痛みだすものです。これは爪を短く切りすぎた場合にも起こりやすいので、注意が必要です。
 それぞれの病気は靴と密接な関係がありますが、実際の靴選びはどうしたらよいのでしょうか。
基本は、足がむくんで大きくなってくる夕方に、必ず両足の靴を履いて、数歩でも歩いたり爪先で立ったりして、感触を確かめた上で購入することが大切です。
 先の細い靴やハイヒールについては今までに述べたとおり、足にはとても悪い影響を与えます。ヒールの高さは3cm程度までが限度で、これ以上高いと足にトラブルをおこすことが多くなります。
 大きすぎるサイズの靴を選ぶと、踵が安定せず、かえって足先に負担をかけることがあります。靴の中で足全体が動かない幅と長さであること、なるべく先の部分が広く、足指と靴の間に少し遊びがあるようなものであること、これが靴選びでは重要です。
 土踏まずを支えるアーチサポートというものがついた市販の靴を選ぶのもお勧めですが、医療機関でも、病気にあわせた靴の中敷を保険適用で作ることができます。既製品と異なり、その人の足に合ったアーチをつけたり、部分的に柔らかい素材を使用したりして、痛い場所の負担を軽くして痛みを和らげることが可能です。
 足の痛みの中には医療機関で治療が必要な病気も隠れているので、我慢せず早めにかかりつけ医に相談しましょう。

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