兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2009年9月

【金土日】認知症老人への接し方

 認知症が始まると、物を置いた場所を忘れる、約束を覚えていないなどが認められます。次には直前のことを忘れ、同じ事を何度も聞く、同じ物を買ってくるなどが見られます。さらに進行すると、ぼんやりとしていることが多くなります。出来るだけ早く、医師の診察を受けてください。
症状の軽いうちから治療を開始すれば、認知症の進行を緩やかに進めることになります。また憂うつな気分、ものを盗られたなどの思い込み、せん妄という幻覚を伴う混乱状態、不眠などは、専門医の治療によって改善することが可能です。
 認知症老人は、その場では理解を示しても、すぐに忘れてしまい、現在だけの世界に生きているようにみえますが、快いとか不愉快などの気分は記憶しています。覚えていないことを非難したり、出来ないことを無理強いすると不愉快感をもたれ、介護がしにくくなります。また訓練により能力を回復させようと焦るとうまくいきません。やさしい笑顔と穏やかな言葉で応対すると、話す内容にかかわらず、うまく行くことがあります。
 老年期の認知症は、脳に障害を抱えているため、本人はまともに考えて行動しておられるのに、周囲には異常な言動と見えるのです。「お金を盗られた」と言う時も、一旦はそれを認めて一緒に探してあげましょう。また施設などで急に「家に帰る」と言った時も、一緒に出かけて近所を散歩し「今日はとりあえず私の家で休みましょう」と施設に連れ帰り、お茶を差し上げて落ち着かせましょう。
 認知症の方への具体的な対処法は個々に違います。本人が行きたがらない時はご家族だけでも専門家に相談に行きましょう。認知症老人の介護については、地元の保健福祉センターや社会福祉協議会、市役所などに相談窓口があります。近隣の診療所、病院をはじめ、訪問看護ステーション、在宅介護支援センター、認知症老人を抱える家族の会などでも情報が得られます。県内には2008年4月から、紹介状にもとづいて認知症の診断や治療を決める「老人性認知症センター」もできました。
 これらを有効に活用して、ご老人には安らぎの余生を、介護に当たられるご家族にも心地よい日々を、ともにお過ごし頂きたいものです。

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