兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2009年12月

【水曜】 甲状腺の病気

 甲状腺の病気には、大きく分けて、甲状腺から出るホルモンが異常になる病気と、甲状腺の中にできもの、つまり腫瘍ができる病気があります。
 ホルモンが異常になる病気には、甲状腺ホルモンが増加する「甲状腺機能亢進症」と、ホルモンの分泌が少なくなる「甲状腺機能低下症」があります。
 甲状腺機能亢進症は、バセドウ病とも呼ばれ、動悸や、手のふるえ、汗をかきやすくなったり、やせてくるといった症状が出てきます。
 甲状腺機能低下症では、手足がむくみやすくなったり、頭がぼーっとして動作が遅くなったり、寒がりになるといった症状が現れます。甲状腺機能低下症になる代表的な病気に橋本病があります。しかし、軽い橋本病では、甲状腺ホルモンは正常なことが多く、これらの症状はみられません。また、甲状腺の病気では、首が腫れることもありますが、見た目には全くわからないこともあります。甲状腺が腫れていないからといって、異常がないとはいえませんのでご注意ください。甲状腺ホルモンの異常は、血液検査により診断することができます。症状がみられる場合には、一度、かかりつけ医に相談することをお勧めいたします。
 甲状腺に腫瘍ができる病気には、悪性の甲状腺癌の場合と、良性の場合があります。喉ぼとけのあたりが盛り上がったり、ものを飲み込む際、喉に違和感を感じるような場合には、甲状腺に腫瘍がある可能性がありますので、早めにかかりつけ医へ受診してください。一般的に、甲状腺の腫瘍は良性の場合が多く、また、たとえ悪性の甲状腺癌であっても、すぐに大きくなることはあまりありません。しかし、なかなか気付かず、大きくなって初めてわかる場合もありますので注意が必要です。
 甲状腺の病気は慢性の病気が多く、治療も長くかかることがあります。薬を飲み続けることをたいへんに思うことがありますが、薬によって病気が落ち着いていれば、健康な人と全く同じ生活をすることができます。医師の指示に従いきちんと薬を続けることが、とても重要であることをご理解頂きたいと思います。

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