兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2010年4月

【金土日】のどがつまった感じ

 のどに何か引っかかる感じや、つまった感じで医療機関を訪ねる人が増えているようです。
 日常的にはタバコとお酒を同時にたしなむと、のどの負担は大きくなります。のどは食べ物の通り道と、息をする空気の通り道との両方を兼ねているので、脳からの指令によって多くの筋肉が複雑に動いています。
 風邪でのどが腫れた時や、食べ物でのどに傷が出来た時や、のどに腫瘍ができた時に、のどが気になるのは当然です。鼻の病気でものどの不快感はしばしばおこります。鼻が詰まって口で息をしたり、いびきをかいたり、鼻水がのどの方に流れてのどにくっついたりして異常を感じます。環境の悪化と体質が原因である、のどのアレルギー病でもイガイガ感はありますし、お年寄りは口やのどの乾燥で詰まり感を訴えることもあります。
 また食生活の変化もあって、胃酸などの胃の内容物が食道に逆流する逆流性食道炎が原因で、のどがつまったり、焼けるような感じが起こることもあります。
 とくに女性の場合は、年齢的にのどの奥の扁桃腺が大きくなったり、甲状腺の病気でのどに異常を感じることもあります。
 一方、体に異常が見つからないノイローゼでは、のどの異常感として食べ物は飲み込めるのに、つばがひっかかるという訴えが特徴です。身近な人が癌になって、ささいな自覚症状でのどの癌恐怖症になることも知られています。のどは無意識に働いてくれるところだけに、意識すると気になってしまうのです。
 心配事や体の疲れからストレスが溜まることによって、のどが塞がれるような異常感を起こすこともあります。単に心の問題だけでなく、実際にのどの病気が合併していることがあるので、痛みのあるなしにかかわらず、検査が必要なこともあります。
 のどの異常が2週間以上続くようなら、耳鼻咽喉科の専門医に相談してください。早い時期に診断がつけば、からだの病気でも心の問題でも、医学的にきちんと対処できます。

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