兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2011年2月

【金土日】特定健診を受けましょう

 日本人の三大死亡原因をご存知ですか。がん、心臓病、脳卒中です。

 動脈硬化による心臓病や脳卒中をなんとか予防しようと、いままでの住民健診に代わって、平成20年4月から行われるようになったのが「特定健診」です。無料か少額の自己負担ですから、年1回は受けるようにしましょう。

 まず身体計測として、血圧、身長、体重、腹囲を計ります。それから肥満の程度を知るための検査として、体重キログラムを身長メートルで2回割って出したBMI(ボデイマスインデクス)を計算します。

 次に血液検査を行います。悪玉コレステロールや中性脂肪を調べる脂質検査と、脂肪肝を調べるGOT(AST)とGPT(ALT)、お酒の飲み過ぎを調べるガンマーGTPという肝臓の検査、血糖の値と、その血糖と赤血球の中のヘモグロビンがくっついた過去3カ月の状態を反映するヘモグロビン・エイワンシー(HbA1c)という糖尿病の検査、クレアチニンという老廃物と尿蛋白、痛風の有無を調べる尿酸という腎臓の働きを調べる検査を行います。

 医師が症状や検査結果によって判断すれば、貧血や心電図、眼底検査も追加できます。

 検査結果は「異常なし」「経過観察」「要精密検査」「要治療」の4段階に、血圧、脂質、肝機能、糖代謝、腎機能の5項目ごとに医師により判定されます。肥満や動脈硬化に検査が偏っており生活習慣病健診、メタボリック症候群健診(メタボ健診)ともよばれます。

 腹囲から推計される内臓脂肪型肥満に加え、「高血圧」として上の血圧(収縮期)が135、下の血圧(拡張期)が85mmHg以上、「脂質異常」として中性脂肪150mg/dl以上、HDLコレステロール(善玉コレステロール)40mg/dl未満、「高血糖」として空腹時血糖110mg/dl以上の基準を、二つ以上併せ持った方はメタボリック症候群として、病気になりそうな人に対する「特定保健指導」を受けます。

 これは、医師や栄養士や保健師が生活習慣病予防のための行動を見直すための「動機付け支援」や「積極的支援」を行うものです。

 みなさんが加入している公的保険や自治体によっては、がん検診としての肝炎ウイルス検査や前立腺がんのPSA検査なども、少額の自己負担で受けられることがあります。65歳以上の方には介護予防の必要性をチエックする問診式の生活機能検査もあります。

 年に一度は夫婦そろって「かかりつけ医」で特定健診を受け、元気に長生きしましょう。

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