兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2012年3月

【木曜】 花粉症のはなし

 3月は花粉症の方にとってはとても辛い季節です。

 花粉症とは、花粉によって鼻、眼、皮膚などにアレルギー反応による症状が起こる病気です。

 花粉症の原因となる花粉は、よく知られているスギ以外に、春はヒノキ、ハンノキなど樹木の花粉、初夏にはカモガヤ、ハルガヤ等のイネ科の草の花粉、秋にはブタクサ、ヨモギ等の雑草の花粉があります。スギ、ヒノキの花粉は遠方から飛んできて大量に飛散します。そのため患者も多く、症状も強く出ます。

 花粉症の症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまりですが、時には頭が痛くなったり、発熱することもあります。眼の痒みや涙が出たり、皮膚が荒れたり痒くなったりします。咳が出たり、ゼイゼイすることもあります。

 花粉症の診断は、まず問診をするとともに鼻の粘膜の変化を見ます。また鼻水の中に好酸球という細胞が出現しますし、血液中の花粉に対する抗体を確認すれば花粉症と診断されます。耳鼻咽喉科の専門医で診察、検査を受けてください。

 花粉症の治療は2つあります。

 1つ目は、お薬を使用したり、手術を受ける治療です。これは医療機関で受ける治療方法です。お薬は、花粉が飛び始める2週間前から、耳鼻咽喉科、眼科、内科などの専門医で処方された抗アレルギー剤を使うのが勧められます。花粉のピーク時の症状が随分楽になります。色々な種類の内服薬や点鼻スプレーなどをシーズン中、上手く使いこなして症状を軽くしましょう。またお薬だけでは十分な効果がない時は、レーザーによる手術等の治療もあります。

 2つ目は、花粉を身の回りから減らす治療です。これは自分で出来る治療方法です。身の回りの花粉を減らす方法としては、外出時には帽子、めがね、マスクを着用します。家の中に花粉を持ち込まないために、玄関先で上着をはたく、洗濯物や布団は室内で干すなど、注意が必要です。家に帰ったら手洗い、うがい、鼻や目の洗浄も有効です。

 日々の細かなケアをして、今年こそ楽に花粉症の季節を乗り切りましょう。

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