兵庫県保険医協会

会員ページ 文字サイズ

健康情報テレホンサービス

2012年5月

【火曜】 口は健康のバロメーター

 「目は口ほどに物を言い」と言いますが、歯科医師の中には、口の状態でその人の生活や性格を言い当てる人がいます。「口は目ほどに物を言い」と言いたいところです。

 一般の方は、そこまでとは言いませんが、ご自身の健康のバロメーターとしてたいへん有効ですので、大いに口の中に関心を持ってもらいたいと思います。

 みなさんは、ご自身の口の中をいつもチェックしていますか。ブラッシングの時でさえ、口の中をチェックしている人は案外少ないんですよ。まずは毎日、口の中を鏡で見てみましょう。見ていないと変化や異常に気がつくはずはありません。

 口の中は暖かく、いつも水分があるため、栄養分豊富な「バイキン天国」なのです。口の中のたった1ミリグラムの歯垢(しこう)と呼ばれる歯の汚れの中に、約一億の細菌がすんでいます。そんな環境の中でも、口の粘膜は元気にがんばって、健康を保とうとしているのです。でもいったん健康を害したり、体調を崩したりしますと、歯茎(はぐき)が赤く腫れ上がったり、噛むときに痛みが出たりします。

 ですから、口の中の細菌の数を減らす目的のブラッシングが本当に大事です。歯と歯茎の境目と、歯と歯の間がとくに汚れますので、注意深く磨いてください。ブラッシングの方法や歯間ブラシ、糸ようじ等の使い方は、その人に合った方法がありますので、かかりつけの歯科医院で教わってください。ちなみに、舌に付いた苔状のものを舌苔(ぜったい)と言いますが、それも舌ブラシで掃除をしてください。

 そして何よりも、健康な歯茎や舌などの状態を日頃から知っておくことが重要です。

 健康な口の中が分かったところで、例えば舌についた苔状のものは、胃炎や消化不良の時に目立ってきますし、胃酸過多の時は舌のひだが目立ってきます。

 このように、舌や歯茎や唇などの粘膜の変化がいつまでも続いたり、痛みが出たり、また唾液の量の変化などをよく観察して、症状が長引く時はぜひ歯科医院およびかかりつけ医を受診してください。 

2022年 2022年 2021年 2020年 2019年 2018年 2017年 2016年 2015年 2014年 2013年 2012年 2011年 2010年 2009年 2008年 2007年 2006年 2005年
※健康情報テレホンサービス内検索です。