兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2012年7月

【木曜】 節電時の健康管理

 昔から電気に頼らない生活を過ごして来られた方も、健康管理のためには、その日の電力供給量の不足が気になることでしょう。

 節電を余儀なくされる現代ですが、各自で気をつけたいことは、気温や湿度を測ったり、こまめに空調や衣服の調節したりを心がけましょう。気温が高ければ「熱中症」、逆に低ければ「低体温症」に注意してください。

 熱中症とは、直射日光や高温多湿の環境下で、大量に汗をかくことで循環障害や中枢神経系の障害などの症状が現われ、体温の調節機能が働かなくなった状態をいいます。「熱虚脱」、「熱痙攣」、「熱射病」という3つに分けられます。

 熱虚脱の症状は、全身倦怠感、脱力感、めまい、頭痛、吐き気、嘔吐などがあり、重症になると意識障害、呼吸停止、心停止が起こります。

 熱痙攣の症状は、筋肉の痙攣が起こります。

 熱射病の症状は、皮膚が乾燥して汗をかかないことがあり、体温が40度以上になることもあります。

 熱中症にかかった場合は、すぐに医療機関にかかりましょう。

 症状が出た現場では、まず通気性の良い揚所で横になり着衣をゆるめましょう。そして足の下にモノを置いて頭より高くなるようにしましょう。意識障害で嘔吐した時は吐いたモノが喉に詰まらないように、身体全体を横向きにしましょう。高熱の場合は頸、腋の下、太ももの付け根を冷やしましょう。水で濡らしたタオルで体を拭いたり、霧状の水を体にかけて風を送ったりする方法もよいでしょう。

 水分摂取については、意識のあるときは摂取してもらいましょう。真水よりスポーツ飲料等をとりましょう。意識がない時の水分摂取は、誤飲につながることがあるので控えましょう。

 冬場の節電と健康管理については、低体温症に注意しましょう。

 最後に、意識障害がある時は救急車を呼びましょう。同時に、顎を上げて空気の通り道を作る気道確保をしてください。必要であれば一次救命処置を行ってください。迅速な対応、正確な情報収集をこころがけましょう。

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