兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2013年2月

【金土日】お薬手帳のはなし

 多くの患者さんはすでにお薬手帳をお持ちのことと思います。昨年(2012年)4月から制度が変わり、できるだけ全ての患者さんにお薬手帳を持っていただくようになりました。お薬手帳を発行してもらったり、記入してもらったりするのに特別の費用がかからなくなり、お薬代が高くなったりもしません。

 このように、全ての患者さんに持っていただくようになったきっかけの一つが、3.11東日本大震災です。何もかも流されてしまい、毎日飲んでいたお薬もありません。かかりつけの医療機関もなくなっていたり、あるいはそこへ行ったりすることもできません。ただお薬手帳を肌身離さず持っていた方は、必要なお薬がすぐにわかり手に入れることができました。このように、お薬手帳を常に携帯しておくと災害、事故、旅先での容態の急変等、緊急の場合に医師の判断に役立ちます。

 お薬手帳は一冊にまとめることが大切です。受診している医療機関ごと、あるいは薬局ごとに一冊ずつ手帳を持っている方がありますが、そうすると同じようなお薬の重複や、副作用の再発を防ぐこと、飲み合わせに問題のあるお薬を避けることなどが出来なくなってしまいます。最近はジェネリック薬品も増えてきていますので、名称は違っても実は同じ薬ということもよくあります。

 お薬手帳を上手に利用するために、「あなたの大切な情報」の欄は必ず記入しておきましょう。緊急時の連絡先や、アレルギー歴、副作用歴などです。また、医療機関でお薬をもらう際に受け取った「薬剤情報提供」の文書も貼っておきましょう。さらに、薬局で市販のお薬を買う場合にもお薬手帳を見てもらって、記録してもらってください。最近市販のお薬でも、稀にですが重い副作用の起きることがわかってきました。何か変わったことがあった時に、服用しているお薬が全て分かれば重い副作用を未然に防げることが多いのです。

 お薬手帳は調剤薬局によって色々なものがありますが、兵庫県薬剤師会では一般用のお薬手帳の他に、お子さんのためのお薬手帳を用意しています。この手帳には小さいお子さんをお持ちのお父さん・お母さんに参考になることが多く書かれています。予防接種のこと、お薬の上手な飲ませ方、坐薬の使い方、あるいはこんな時はどうするのかというQ&Aも多く載せています。おかかりの薬局でお尋ねください。

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