兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2013年2月

【木曜】 首のしこりや腫れに気づいたら

 みなさんが首のしこりを自覚したり、検診で指摘された時に一番心配されることは、しこりが悪性ではないかということです。

 首のしこりには、リンパ節の腫れや、甲状腺内の腫瘍、唾液を作る場所の腫瘍、先天性の袋状のしこり(嚢胞)などがあります。またしこりの性質で分けると炎症性、良性、悪性に分けられますが、悪性のものは多くはないため、慌てる必要はありません。

 首の前、のど仏の下のあたりに見られるしこりの多くは甲状腺のしこりです。甲状腺のしこりの頻度は高く、指で触れないような小さなしこりを含めると一般人口の2割の人にあります。超音波検査を行うと良性、悪性のおよその目安がつきます。

 また、首の前には「正中頸嚢胞(せいちゅうけいのうほう)」と呼ばれる、先天性の袋状のしこりがよく見つかります。化膿しなければ、そのままにしておいて構いません。

 首の両横にはリンパ節の腫れが多く見られます。風邪をひいたときにリンパ節が腫れ、押さえると痛むことがあります。そういったものは炎症性です。しこりが小さくなっていくようであればあまり心配ないでしょう。反対にしこりが徐々に大きくなっていくような場合には検査が必要で、悪性の病気(癌のリンパ節転移、悪性リンパ腫など)との区別が必要になります。首の両横には「側頸嚢胞(そくけいのうほう)」と呼ばれる、先天性の良性の袋状のしこりも見られます。あごのすぐ下にしこりがある場合は、唾液を作る場所の中の腫瘍が考えられます。

 首のしこりの診断には、超音波検査と穿刺吸引細胞診が行われます。穿刺吸引細胞診とは、細い注射針をしこりに刺しこんで細胞を吸引し、顕微鏡で良性か悪性かを調べる方法です。それでも診断がつかない場合は、しこりの一部を切り出して調べることもあります。最近の甲状腺腫瘍のガイドラインでは、しこりが小さくて超音波検査で悪性の可能性が低い場合は、細胞診をする必要がないとされています。

 首にしこりがある場合は、耳鼻咽喉科、甲状腺外科、または頭頸部外科を受診されるとよいでしょう。

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