兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2013年4月

【金土日】日焼け止めクリームの効用

 太陽の光は、私たちに精神的安定を与えてくれるだけではなく、生活において利用される多くのエネルギー源としても貴重なものであることは、言うまでもありません。しかし、その反面、人間の皮膚や生物に害を与える光線が混じっていることも事実です。

 私たちの目に見えるのは可視光線とよばれ、これよりも波長の短いものが紫外線で、これが問題なのです。

 紫外線は、波長の長い方からA、B、Cに分けられ、地表に届くほとんどのものは紫外線Aです。窓ガラスを通過して入ってくるのは紫外線Aだけで、Bはガラスに吸収されてしまいます。また、紫外線Cは、地上にはほとんど届かず、いわゆるオゾン層で吸収されますが、これがオゾン層の破壊で漏れていることが問題になってきています。

 さて、皮膚に害があるのは大部分が紫外線B、いわゆる中波長紫外線です。害とは、日焼け、皮膚の老化、皮膚がんの発生などのことです。また、皮膚の抵抗力を弱めるため、ウイルス感染も起こしやすくなります。

 ここでいう紫外線Bとは、280~315㎚(ナノメートル)の広い波長域のものを意味します。もちろんBの中には、波長が310~315㎚の非常に限られたもののように、病気の治療に使われる有益なものもあります。

 病気で薬を飲んだ後に、長く太陽にあたって湿疹や強い日焼けの症状をつくる原因は紫外線Aです。

 このような紫外線による害から守ってくれるのが日焼け止めクリームで、守る強さもいろいろあります。

 紫外線カットの強さを示す表示がSPFで、たとえば「SPF10(じゅう)」とは、何もつけなければ日焼けする肌が、つけることで10倍長い時間守られるということです。ただし、これは人によって違いますし、汗をかいたり風や湿度の影響のない場合の数字ですから、実際には3分の1か4分の1に割り引いて考えてよいと思います。製品のパッケージには、この数字の他にAやB、またはA+Bと記述されていますが、これは紫外線AやB、その両方をカットするということです。

 多彩な選択がありますが、かぶれにくいものもありますので、肌に合うものを医師に相談して塗るようにしましょう。

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