兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2013年8月

【月曜】 老眼について

 遠くの景色を眺めていて、ふと手元のものを見たときにぼやけてしまい、すぐにはハッキリ見えなかったことはありませんか。それは老眼の始まりかもしれません。

 私たちの眼には、物を見るときに、カメラのオートフォーカスのようにピント合わせの働きがあり、それを眼の調節機能といいます。この調節の力は、眼の中にあってレンズの働きをする水晶体と、その水晶体の周りにある毛様体筋(もうようたいきん)という筋肉の働きによって決まります。若いときには、調節の力が十分にありますので、遠くの景色を見ても近くの文字を見ても、すぐにピントを合わせることができます。

 ところが、年齢とともに水晶体そのものの弾力性が弱まるとともに、周りの筋肉が調節する力も衰えてしまうことで、近くの細かい文字が読みにくくなってきます。この調節力の衰えが老眼です。これは年齢による変化ですので、多少の個人差はありますが、40歳を過ぎる頃から誰にでも起こってくるものです。

 老眼になると、近くのものを見るときに、ものが見えにくい、眼が疲れやすい、首や肩がよく凝る、眼の奥や頭が痛いなどの自覚症状が出てきます。また、老眼の度は年齢とともに変わります。特に長時間の作業をするときには、自分の眼に合った老眼鏡を選ぶことが大切です。俗に「近視があると老眼になるのが遅い」と思われがちですが、そういうことではないのです。

 最近では、コンタクトレンズを使っている人が増えていますが、老眼が始まる年齢になると、レンズの度をゆるく作り変えて、近くを見やすくする方が便利な場合もあります。

 老眼と間違えられやすい眼の病気もたくさんありますので、老眼鏡を作る場合には、まず眼科へ行き、眼の診察を受けてください。その上で、よく合った眼鏡の処方をしてもらうのが、眼の健康を守るための最善の方法です。

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