兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2015年12月

【月曜】 熱がでた!どうしよう!

 子どもさんが休みの日や病院などが閉まった後に限って高熱を出して困るという場合がよくあります。そんな時はどうすればよいのか、わからなくなってしまうことがありますね。

 しかし、少し落ち着いてください。じっくりと子どもさんを観察してみてください。いつもと比べてかなり目力めぢからが落ちて、トロンとしていませんか?食欲もなく水分も摂れなくなっていますか?おもちゃで遊ぼうとせずにボーッとしていませんか?もしお子さんがそうでないなら、多少熱があっても、それほど心配しなくても大丈夫なことが多いのです。

 熱は必要があって出ています。熱が出ることは悪いとことだと最初から決めつけることはあまりよくありません。つまり体内に侵入したウイルスや細菌に対してお子さんの身体は熱を出すことによって戦っているからです。せっかくお子さんが熱を出してウイルスや細菌をやっつけている時に、もし親御さんが体温計の数字だけを見て「あっ熱がある。下げなきゃ」と安易に解熱薬を使うと、ウイルスたちは「しめしめ、居心地のいい温度になってきたぞ」と再び元気になってしまい、かえって風邪などが長引いてしまう可能性があります。特に風邪の初期では無理に熱を下げようとせず、こまめに水分補給などをしながら注意深く観察してください。そうすると案外風邪は早くに治ってしまう場合があります。

 ただし、以前に熱性けいれんの既往がある子どもさんや、ぐったりとして元気のない場合は、必ずかかりつけ医の先生とあらかじめよく相談をして、早めの処置や受診が必要です。また生後3ヶ月以内の赤ちゃんが38度以上の高熱がある場合は、肺炎等の重症の病気を起こすこともありますから、早めに医療機関を受診しましょう。

 さて熱の出始めは寒気が生じ厚着をしたり布団を掛けたりしますが、熱が上がりきるとジワッと汗が出てきます。このタイミングで少し薄着にしたり熱を放出しやすい状態にしてあげることも覚えておいてください。

 最後に、最近よく熱があるからと解熱剤を使って無理に熱を下げて登園・登校させる方がいますが、これは風邪が治ったわけではなく、場合によっては本人のダメージはさらに大きくなり、他の園児・児童にも感染をひろげてしまうこともあるので、絶対にやめましょう。

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