兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2016年4月

【月曜】 子どもの食物アレルギー

 子どもの食物アレルギーに対する考え方が最近変わってきました。従来は、アレルギーのある食べ物は避けるというのが原則だったのですが、アレルギーがあってもどういう調理法でどの程度の量で症状が出るのかを調べ、症状が出ない程度の量を食べる方がむしろ良いということになってきました。安易に食べ物を避けると、かえってアレルギーがひどくなる場合があります。アトピー性皮膚炎があるからといって卵や牛乳を避け続けると、誤って食べてしまった場合に以前はなかった重いショック症状が起こったりすることがあります。

 食べ物でアレルギー症状が出たと思っても、自己診断で避けたりせず、必ずかかりつけ医を受診してください。医師の判断で食べ物を避けることになっても、通常半年から1年に1回は見直す必要があります。学童期になってから食物制限をやめるのは困難なことが多いので、できるだけ早い時期に食べられるようにしたいものです。なかなか制限をすることができない場合は、アレルギーの原因となる食べ物を少しずつ食べることによって耐性を作る「経口免疫療法(けいこうめんえきりょうほう)」という治療方法が行われるようになってきました。

 経口免疫療法には、入院をして1度に食べられる量を増やす方法と、外来でゆっくり進めていく方法がありますが、専門医と相談してすすめる必要があります。原因となる食べ物は避ける方が安心できるのではと考える方もおられるかと思いますが、子どものアレルギーの原因となっている食べ物は、卵、牛乳、小麦など日常生活で普通に食べられているものばかりで、多くの加工食品にも含まれています。これらを完全に避け続けるのは非常に困難で、そのために学校給食での事故が絶えないのは皆さんもご存じだと思います。なお、経口免疫療法である程度食べることができるようになっても、学校や保育所での給食は制限を続ける必要があります。

 制限している食べ物を誤って食べてしまって症状が出た場合は、事前に抗ヒスタミン剤やステロイドが処方されていればすぐに服用してください。薬を飲んでも症状が改善しない場合は、かかりつけ医を受診しましょう。アナフィラキシーなどの重いショック症状が出る人は、症状の進行を一時的に抑えるエピペンという注射薬の処方が必要な場合があります。

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