兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2016年7月

【月曜】 スマホ老眼

 スマホ老眼をご存知ですか。本来老眼とは目の中のレンズつまり水晶体の弾力性が加齢とともになくなることです。

 一般に考えられているように、老眼とは近くが見えにくくなることだけではなく、瞬時にピント合わせができなくなることです。近視・遠視・乱視などの屈折異常は老眼とは異なる次元の話です。例えば、近視とは近くは見えるが遠くは見えにくいことを言います。遠視とははるか遠くにピントが合い、調節力が絶えず必要なため疲れやすく、決して見えすぎる目ではありません。乱視とは像が一転に結ばれない状態です。片眼で見ると二つに見えることがあります。

 一般的には老眼は40歳以上で見られる現象です。しかし、コンタクトレンズを使用する人では30歳代の後半から老眼を自覚することがあります。

 もっと若い高校生や大学生でここ数年急速に増えているのがスマホ老眼です。スマホは従来の携帯電話(ガラケー)に比べて多くの情報を収集したり伝達できたりするため、スマホ老眼が若年者の間でスマホ依存とともに急速に増えています。スマホ老眼の原因は小さな画面を絶えず20㎝の近距離で調節力を酷使することにあるためです。

 情報の8割は目から入るといわれています。「目は大切だから」という言葉を耳にすることも多いでしょう。しかし、従来のノート型パソコンに比べ、スマホは小さな画面を近距離で見ることから目に対する負担が大きいのです。更にブルーライトの問題もあります。体内時計や自律神経のバランスを崩すとも言われています。

 トラブルが目に起こってはじめて眼科を受診する方が増加しています。例えば、カラコン愛用者はインターネットの動画で調べて自分で装着し、角膜障害が発生、つまり目が痛くなりあるいは充血して初めて眼科を受診するケースが増えています。安すぎるメガネやコンタクトレンズは従来のメガネとはいろいろ異なります。単なる物ではなくケアをしながら使っていくものです。高度の管理を必要とする医療機器であるコンタクトレンズをインターネットで購入できるのは日本だけです。コンタクトレンズを使用する人には定期受診が必要です。眼鏡を作る前には眼科受診が必要です。そして適正な眼鏡やコンタクトレンズを使用することにより、スマホ老眼から目を守ってください。

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