兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2017年1月

【水曜】 近頃行われている痔核治療

 お尻の病気の代表には、痔核、痔ろう、裂肛があります。中でも痔核は7割近くを占めます。痔核は肛門近くの静脈が膨らみ、排便する時に破れて出血します。きばり過ぎて痔核を含む粘膜が肛門の外へ飛び出して来ます。大半は便通をよくし、お風呂で温めてやると改善してきます。暴飲暴食、極端に刺激の強い辛い食べ物をさけることです。また排便後に肛門の拭きすぎ、洗浄便座のお湯を強く当てすぎなども痔核を悪化します。このような生活習慣を改善しても痔の症状が良くならない時は、便を柔らかくする飲み薬や、肛門部の腫れ、うっ血を鎮める座薬を使用します。痔核があり最終的に手術にまで至る人は、痔核全体の3割程度と言われます。大半以上の痔核は排便習慣に気を付け、便を柔らかくする内服薬や肛門から入れる座薬を根気よく使用することにより鎮静化していきます。ただ症状がいつまでも良くならない時は肛門の専門医に診てもらってください。悪性の病気が隠れているかもしれません。

 さて、近年痔核の治療も随分変わりました。排便後に飛び出してくる痔も肛門の中に特殊な注射を注入することにより治ります。この治療法をアルタ療法と言います。内痔核に薬剤を注入して固めて痔を治す治療法です。痔核の内部に数か所注入することにより炎症が起こり、腫れている痔核が萎縮して小さくなり固定されます。痔核の脱出は手術翌日には無くなります。切らずに治す痔核治療法で保険が効きます。

 全ての痔核がこの治療法で治るわけではありません。痔核の一部を切除し、肛門の中に薬剤を注入する場合もあります。患者さんの痔の形、脱出程度を診察して方針を決めます。昔のように痔核の手術後に患者さんを苦しめた肛門部の痛みは明らかになくなりました。術後1時間ぐらいは肛門部が重い感じがするぐらいです。手術当日の夕方にはシャワーを浴びる事ができます。この治療法は痔の手術の概念を塗り替えました。注射の時間は約5分以内です。日帰り手術で治療をする施設も多いですが、1泊から2泊ぐらい入院して術後の管理をした方が安全です。仕事復帰も直ぐに出来ます。いずれにせよ自己判断で治療しないで、早い時期に痔の専門医を受診してください。

    

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