兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2017年2月

【月曜】 子宮内膜症の話

 子宮内膜は子宮の一番内側にあり、元々は胎児をはぐくむ場所です。ホルモンにより、内膜は月経が終わってから受精卵を包むため少しずつ厚くなり、排卵期には最も厚くなります。妊娠がなければ、しばらくすると内膜ははがれて出血し、月経という状態になります。つまり月経のある人では内膜が増えて、出血が周期的に行われています。

 子宮内膜症とはこの内膜が、本来ある場所以外のところに存在する病気をいいます。内膜症で多いのは子宮の筋肉の中、卵巣、子宮の近くの内臓ですが、まれには腸や肺などにも存在することがあります。原因は不明です。

 この「内膜」のある場所では月経の周期に合わせて増えて、出血を繰り返します。子宮の筋肉の中にあれば月経痛は強くなり、子宮は少しずつ大きくなり月経も多くなります。卵巣にあれば卵巣内に出血し、貯まる血液が増え、卵巣腫瘍となります。また内臓の表面にある場合には度重なる出血が原因で癒着が起こり、卵管であれば不妊の原因にもなります。おもな自覚症状は月経痛や性交痛ですが場所によって症状は異なります。

 治療としてはピルを使う方法があります。ピルは排卵をさせない薬ですが、内膜も厚くならず出血も少なくなります。月経はありますが、内膜症は軽くなり改善していきます。避妊効果があるので近々の妊娠を望む方には適当ではありません。もちろん、妊娠・出産・授乳によって、その期間の月経がなくなりますので内膜症も良くなります。最善の自然の治療法と言えるでしょう。

 もう一つはピルではあまり効果がない方や閉経が近い方には卵巣ホルモンを抑える方法があります。月経が終わった状態にして、月経が来ないようにする方法です。ただ、人によっては更年期症状が現れたり、骨粗しょう症の危険性もあるので6ヵ月を超える使用はできません。しばらく休んでまた使うという方法を行います。更年期になるまでの「つなぎ」の治療と考えたほうがいいでしょう。これらの薬で治療ができない、あるいは腫瘍化した内膜症は手術治療が行われます。内膜症が心配な方は婦人科の受診をお薦めします。

 

 

 

           
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