兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2017年6月

【月曜】子どもの言葉の遅れ

 子どもの言葉の遅れとは、子どもが、その年齢で当然できると思われる程度の言葉を使ってのコミュニケーションを保つことができない状態を言います。
 子どもの言葉の発達には個人差があり、少々の遅れは心配ないのですが、はっきりした遅れがある場合には、次の4つの原因が考えられます。1つ目は知的障害で、2つ目は難聴です。3つ目は自閉症で、4つ目は表出性言語遅滞といって言葉をうまく表現できない子どもたちです。各々について説明します。
 1つ目の知的障害は、多くの場合、染色体異常や代謝異常を含む先天異常や周産期の障害など、原因が推定できるものですが、それ以外の原因がわからない障害者もいます。知的障害では言葉の理解も話すこともともに遅れます。
 2つ目の難聴は、言葉の理解と話すことの遅れを伴います。最近では、「新生児難聴スクリーニング検査」が広く実施されるようになり、難聴を早期に発見して補聴器で対応すると言葉の遅れを防げるようになりました。ただ、全ての難聴に適応されるわけではありません。
 3つ目は自閉症ですが、最近では「自閉症スペクトラム障害」といわれるようになりました。スペクトラムとは、幅が広いという意味で、知能的にも高い群から低い群まで、症状も強い群から、弱い群までさまざまあります。自閉症の本質は、「社会性に欠ける」と「コミュニケーションの障害」と「想像力に欠ける」の3つです。健診で、言葉の遅れなどをきっかけに、早い時期に見つけてあげ、療育に参加して社会性を身につける訓練を受けることが重要です。社会性を身につけるかどうかが、その後の子どもの人生を大きく左右するからです。
 4つ目は表出性言語遅滞で、言葉の理解は可能であるけれども、話すことがうまくできない子ども達です。彼らには言語的なトレーニングを行います。言語訓練士がその役割を果たすのですが、発達支援センターのような特別な施設で行われています。
 言葉の遅れは、新生児の難聴を除けば、1歳6か月健診か3歳児健診で発見されることが多く、健診医は経過を見て、いいかどうかを判断して必要ならば必ず専門医を紹介してくれますから安心してください。何よりも、乳幼児健診を受けることが大事で、必ず受診していただきたいと思います。
 
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