兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2017年7月

【金土日】乾癬 (かんせん)

 皮膚の一番外側にあるところを表皮と言い、その表皮の一番下にある基底細胞が19日ごとに分裂し、新しい細胞を作り出して、段々と上の方に移動して、最後には垢となって皮膚からはがれ落ちていきます。正常な人では、垢となって落ちるまでの期間は約45日ですが、乾癬の病気の人では、その期間が約4日と、非常に短くなっています。乾癬の皮膚症状は大小さまざまな紅い発疹が全身に現れ、その発疹の上に短い期間で落ちていく垢が溜まっている発疹も見られます。この白い垢のようなものを、鱗屑(りんせつ)といいますが、これを爪で掻くと出血します。乾癬の発疹は頭や肘、膝に特に多く見られます。また、爪の変形や関節症状を伴ってくることがあり、これらの合併症を伴う場合は治療が困難です。
 乾癬の原因はよくわかっていませんが、遺伝的なことがあり、またコレステロールなどが高い人に多く、風邪などの細菌や、こするなどの刺激によっても悪くなります。
 乾癬の治療はまず付け薬です。いわゆるステロイド軟膏は、すぐに効果はありますが、長い期間を使うと、皮膚が薄くなるなどの副作用もあり、これに代わって開発されたのが、ビタミンD3の軟膏です。この軟膏は使っているうちに効き目が表れてきて、副作用も少なく、効果が持続します。最近では、ステロイドとビタミンD3の混ぜ合わさった軟膏もあり、選択肢が広がっています。しかしそれでも発疹がひどくなってきた場合は、飲み薬や紫外線治療が有効です。飲み薬として、いわゆる免疫抑制剤やビタミンAなどがありますが、副作用も多く、血液検査や妊娠をさけなければならないというような制限があります。紫外線治療は昔に比べて、皮膚癌の発生の少ない、より安全な機械がありますが、置いている医療機関がまだ少ない状況です。以上の治療でも効かなければ、最終手段として生物学的製剤という注射薬がありますが、この薬は非常に値段が高く、大きな病院でしか受けられません。今年になって、副作用も少なく、血液検査も必要のない、飲み薬が発売されましたが、これも値段が高いのが欠点です。このほか、喫煙とお酒の飲み過ぎ、お肉の食べ過ぎに注意し、魚や野菜中心の低カロリー食を心がけてください。
 乾癬の発疹は白い鱗屑が落ちてきて、服や床が汚れて、悩んでおられる方が多いと思います。皮膚科専門医を受診してご相談ください。
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