兵庫県保険医協会

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2017年7月

【水曜】外反母趾は予防が大切

 外反母趾は、母趾といわれる足の親指の付け根のところが出っ張ってきて、ひらがなの“く”の字のように曲がって変形した状態になる病気です。ひどくなると、付け根の部分にタコを作ったり、親指と他の指が重なったりして歩きづらくなります。
 原因は大きく分けて、生まれつきの骨格と、その後の靴など履物にあり、この2つが重なって変形を進行させます。このほかに、関節リウマチなどの全身の病気から変形をきたすこともあります。外反母趾は、下駄や草履を履いていた昔の日本人には少なかったことからも、履物の影響が大きいと言えるでしょう。
 予防や治療としては、原因を取り除くことが第一です。先の細い靴やハイヒールを長時間履かないようにすることが大切です。できるだけ、自分の足に合った靴を履くようにしましょう。また「アーチサポート」といって、土踏まずの所が盛り上がっていてクッション性の良いものを選びましょう。靴の素材は硬すぎず、足全体をしっかり包み込むものがよいでしょう。
 進行の予防には足の筋力訓練やストレッチも大切です。例えば、足でジャンケンするようにグー、パー、と力を入れてゆっくり行ったり、手を使って親指を内側へゆっくりと開き10秒くらい止めておいたりします。これらの訓練は、入浴などスジが柔らかくなっている時に行うのが効果的です。さらに矯正用の装具を使うこともあります。変形が強く、履きやすい靴が見つからない場合は、自分の足の形にあった靴や装具を作ってもらうのもよいでしょう。
痛みが強い時は飲み薬などを使うこともありますが、手術が必要なこともあります。
 外反母趾はいったん曲がり始めるとどんどん曲がりやすくなる傾向があるため、早期ケアが重要です。変形を自覚している方や痛みのある方は、かかりつけの整形外科医にご相談ください。
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