兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2017年9月

【金土日】梅毒(ばいどく)

 梅毒とは、梅毒トリポネーマという細菌による、セックスを原因としてうつる性感染症です。感染症についての法律では、第5類に属し、7日以内に保健所への報告が義務づけられています。
 わが国では、1990年代には患者数が減少していましたが、2004年から感染人口が増加傾向にあり、若者の間での流行が懸念されています。その理由としては、性カルチャーの欧米化やオーラルセックスの普及などが考えられています。また、HIVなどの他の性感染症との重複感染も気を付けなければいけません。
 梅毒の検査は、脂質抗原法(STS)という血液検査で16倍以上を陽性としますが、ある種の膠原病や妊娠では、生物学的疑陽性といって、梅毒ではないのに陽性となる場合がありますので、これを除外するため、TP抗原法(TPHA)という血液検査も同時におこない、両方が陽性となったときに梅毒と診断します。
 病気の経過は4期に分けられています。第1期は感染後3か月まで、第2期は3か月から3年までとなっています。第3期と4期はそれ以降で内臓や脳、神経を侵します。
 第1期には、梅毒トリポネーマが侵入した部位に初期硬結、そしてその部分が潰瘍となる硬性下疳という発疹にかわります。しかし、この発疹はしばらくして何もしなくても消えていきます。第2期には、有名な梅毒性ばら疹などがあり、皮膚や粘膜を主体として多彩な症状が見られます。他に、母親から胎盤を通して胎児へ感染して梅毒となる先天梅毒もあります。
 梅毒の治療は、第2期までならペニシリンの抗生物質で治療します。ペニシリンのアレルギーのある患者さんに対しては、ほかの系統の抗生物質を使用します。一度治っても、パートナーに感染させたものが再び感染するピンポン感染もあり得るため、パートナーも同時の治療が必要になります。また、他の性感染症の合併も考慮しなければいけないため、患者本人の了解のうえ他の感染症も検査することが多くなっています。

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