兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2017年11月

【火曜】外傷後の瘢痕

 ケガをした時、傷が皮膚の浅いところだけの場合は傷跡を残さずに治ることが多いですが、損傷が皮膚の深い部分やさらにその奥に及んだ場合に、瘢痕と呼ばれる傷跡を残すことになります。
 形成外科では瘢痕をなるべく残さない治療を行っています。キズを縫う場合は表面だけでなく、埋没縫合といって皮膚の奥も縫うことにより瘢痕の幅が広がらないようにします。擦り傷など皮膚の表面が剥がれた場合は、カサブタにならないようキズを湿らせておくことにより、早く綺麗に治します。
 それでも瘢痕を全く残さずに治すことは困難です。単純に見た目が問題になるだけの瘢痕は保険治療の対象にはなりませんが、瘢痕のうちでも肥厚性瘢痕、瘢痕拘縮、ケロイドなどで日常生活に支障を来す場合は保険での治療が可能です。
 肥厚性瘢痕とは、盛り上がった傷跡のことで、痛みや痒みを伴う場合や盛り上がりが邪魔になる場合は手術によって瘢痕を切除することが可能です。もちろん切除した後は瘢痕の幅が広がらないような縫い方をします。
 瘢痕拘縮とは、傷跡が引きつってしまうことです。傷は縮んで治る性質があるため起こります。目の周りの瘢痕拘縮で瞼を閉じにくい、口の周りに瘢痕拘縮があってしゃべりにくい・食事がしにくい、手足の関節に瘢痕拘縮があり曲げ伸ばしがしにくい、お腹の手術の瘢痕が引きつって痛いなどの場合には保険を使っての修正手術が可能です。
 体の縦方向の傷はまた縮んでしまうので、瘢痕を切り取った後はなるべく傷が横方向になるようにジグザグに縫います。また皮弁法といって、傷跡の周りの皮膚を剥がして移動させて引きつれを治すこともあります。
 ケロイドとは、小さいケガの周りにどんどん傷跡の盛り上がりが広がって痛みや痒みを伴う場合です。ケロイドの出来やすい場所は肩・胸やお腹の中央部分・耳たぶなどです。ケロイド体質といって、生まれつきケロイドになりやすい人もいます。
 ケロイドには保存的治療といって注射や飲み薬、圧迫などの治療が行われる場合が多いです。手術でケロイドを切り取った後にもこれらの保存的治療が必要で、いずれにせよ長期的な治療を行わないと再発する可能性が高いです。
 瘢痕が気になる場合はまず形成外科・皮膚科にご相談されることをお勧めします。
 

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