兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2018年6月

【火曜】歯に寿命はあるか

 数千年前のエジプトのミイラをご存知でしょうか。数千年前のミイラにも立派に歯が揃っていましたね。もちろん死亡年齢は今でいう高齢者とは言えませんし、歯に寿命があるかと問われた時に口の中にある事だけを条件とするのは正しいとは言えません。 歯が生体の機能として、健康で食事に耐えうる歯かどうかが問題だと言えますね。
 8020運動というのがあります。日本人は早く歯を失う人が多いため、80歳までに20本を残しましょうという目標の運動です。ではなぜ歯を失うことになってしまうのでしょうか。これはいちもにもなく、口腔内への意識低下の現れです。最近は貧困と口腔環境との因果関係を述べた書籍が話題になりましたが、乳歯は生え替わるから無頓着でいいというのは大きな間違いで、歯並びのガイド役である乳歯を早く失うことは永久歯の咬み合わせが悪くなったり、永久歯の虫歯を誘発することにもなってしまいます。幼い頃から、世話してくれる方によって、口腔への意識を保ち続けることが大事なのです。
 成人後に歯を失う大きな理由に歯周病があげられます。歯周病は歯周病菌が引き起こす病気ですが、これは常に口腔内に存在しており、いかに菌の数を減らすのかにかかっています。毎日毎回のブラッシングが大切なんですね。歯磨きという言葉から連想してブラッシングが乱暴になってはいけません。ブラッシングは決して、歯を削ることではなく汚れをぬぐいとることなんだと認識してもらいたいです。
 いずれにしても生き物である限りどんな部位にも寿命はあります。ただ歯の寿命は本人の意識の深さと環境、体調に深く関わっているんだと考えて欲しいですね。
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