兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2018年8月

【木曜】男性の不妊症

 最近のデータでは7組に1組のカップルが不妊症に悩んでいますが、その半数は男性に原因があります。なるべく早く治療を開始するほうが治療成績がよいので、1年間妊娠しなければ、女性に原因があると決めつけずに、男性も泌尿器科で診察を受けましょう。

 男性の不妊症の大部分は、精子をつくる臓器である精巣内で精子が十分に造りだせない状態(造精機能障害)が原因です。精液検査で精子がみつからない、精子が少ない、精子の動きが悪い、奇形の精子が多いなどの異常が見つかります。

 精子が十分に造りだせない障害の原因は分からないことが多いのですが、約30%の方では左精巣周囲の静脈が拡張し膨れあがる「精索静脈瘤」と呼ばれる異常が原因です。この場合は手術することで精液の状態がよくなることが期待できます。また、脳下垂体から分泌される生殖機能を調整するホルモンが不十分な場合では、そのホルモンを注射することで劇的に改善します。精液中に精子がみつからない「無精子症」と呼ばれるものの一部には、精子の通り道が塞がることが原因の場合があり、手術で治療できることがあります。

 以上のような効率的な治療ができる場合以外では、様々な薬物治療が行われますが、残念ながら特効薬はありません。

 しかし、近年の生殖補助医療の進歩はめざましく、正常な精子が1つあれば、精子を直接卵細胞に注入することで授精させる(顕微授精)ことが可能です。精子の通り道が塞がっている無精子症では、手術によって精巣から取り出した精子を使って授精させる治療を婦人科医と泌尿器科医が連携して行っています。また、精液の状態が極端に悪い場合でも、精巣内から正常な精子を取り出せることがありますから、あきらめる必要はありません。

 生殖補助医療は経済的負担や身体的負担が大きいなどの問題点もありますので、詳しくは専門医とご相談ください。また、喫煙、サウナ風呂、ブリーフ型のぴったりした下着の着用、膝の上でのパソコン操作などの生活習慣は精巣に悪影響を及ぼしますので注意しましょう。

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