兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2018年11月

【木曜】のどがつまった感じ

 のどに何か引っかかる感じや、つまった感じを訴えて医療機関を訪ねる人が増えているようです。
 日常的にはタバコとお酒を同時にたしなむと、のどの負担は大きくなります。のどは食べ物の通り道と、息をする空気の通り道との両方を兼ねているためです。また、脳からの指令によって多くののどの筋肉が複雑に動いています。
 風邪でのどが腫れたり、食べ物でのどに傷が出来たり、のどに腫瘍ができたりした時に、のどが気になるのは当然です。鼻の病気でものどの不快感はしばしばおこります。鼻が詰まって口で息をしたり、いびきをかいたり、鼻水がのどの方に流れてのどにくっついたりして異常を感じます。環境の悪化と体質が原因である場合もあります。アレルギー症状でものどのイガイガ感はありますし、お年寄りは口やのどの乾燥で詰まり感を訴えることもしばしばです。 
 また食生活の変化もあって、胃酸などの胃の内容物が食道に逆流する逆流性食道炎が原因で、のどがつまったりと感じたり、焼けるような感じが起こることもあります。
 とくに女性の場合は、年齢的にのどの奥の扁桃腺が大きくなったり、甲状腺の病気でのどに異常を感じることもあります。
 一方、身体に異常が見つからないノイローゼでは、のどの異常感として食べ物は飲み込めるのに、つばがひっかかるという訴えが特徴です。また、身近な人が喉頭癌になって、ささいな自覚症状でのどの癌恐怖症になることも知られています。のどは無意識に働いてくれるところだけに、意識すると気になってしまうのです。
 心配事や身体の疲れからストレスが溜まることによって、のどが塞がれるような異常感を起こすこともあります。単に心の問題だけでなく、実際にのどの病気が合併していることがあるので、痛みのあるなしにかかわらず、検査が必要なこともあります。
 のどの異常が2週間以上続くようなら、耳鼻咽喉科に相談してください。早い時期に診断がつけば、からだの病気でも心の問題でも、医学的にきちんと対処できます。
 

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