兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2018年11月

【月曜】女性に多い冷え症

 冷え性は女性に多い悩みの一つです。成人女性の半分以上は冷え症で悩んでいるとも言われています。とくに手足の先など体の中心から離れた部分(末梢)や、腰が冷えると訴える場合が多いようです。ホルモンバランスの乱れやストレスによる自律神経失調症が原因と考えられています。
 私たちの体は発汗や毛穴の開閉、エネルギーの代謝、筋肉のふるえなどによって寒いときには熱を作り出し、暑いときには熱を放出しています。こうした一連のはたらきがあるからこそ、体温を一定に保つことができるわけですが、この熱の調節を行っているのが交感神経と副交感神経からなる自律神経です。ですから、何らかの理由で自律神経が乱れると体温調節もうまくできなくなって
しまいます。
 それではなぜ女性に冷え症が多いのでしょうか。それは熱を作りだすための筋肉が、女性は男性に比べて少なく、皮膚の表面温度が低くなるためです。さらに女性は貧血や低血圧の人が多いため、「冷え」が多いのです。体温計で体温を測ってみても体が冷えているわけではないけれど、なんとなく体に氷が入っているような感じがして冷たい。これが「冷え」の状態です。「冷え」は血圧や
体重計で現れる体の変化とは違い、個人の感覚、いわゆる自覚症状なので、客観的に表すことがなかなか難しく、なんとなく体の芯が冷える、しびれのような冷えの感覚があるといったことを自覚していながら、自分が冷え症であることに気づいていない人も少なくありません。
 そこでまずは冷え性の人によくみられる特徴を以下に紹介します。冷え性の人によくみられる特徴は、手足が冷たい・冷房にあたると具合が悪くなる・秋口から春の終わりまでカイロや電気毛布が欠かせない・寝るときは夏でも靴下をはく・すぐにお腹が痛くなったり下痢をしたりする、などです。
 冷え性への対策としては、体の基礎となるたんぱく質や脂質、炭水化物と、それらの栄養を熱に変えるビタミン、ミネラルをとる。体を強く締め付ける下着は血液の流れを悪くするので控える。露出したファッションも控える。空調のきかせすぎに注意する、などがあげられます。また女性ホルモンの乱れによっても冷え症が起こることがありますので、こちらの治療も欠かせません。

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