兵庫県保険医協会

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2019年3月

【水曜】アンチエイジングでなく「ヘルシーエイジング」を!

めまぐるしくストレスの多い現代社会のなかで、わが日本は世界一の超高齢化社会を迎えています。しかも将来、国家の福祉が当てにできないことや人口が減少しているなどの不安もあって、誰もが人生の後半をいきいきと元気に過ごせるだろうかと思っています。

 このような状況の中で、「アンチエイジング」という言葉にこれまでにない注目が集まっています。しかし、老化という現象は普遍的必然的なもので、世の中の誰一人として避けることはできません。そしてこの現象には2つの老化があることをご存知でしょうか。

 それは、病的な老化と、一般にいう生理的な老化です。前者の病的な老化についてお話します。

 病的な老化を予防することで、120歳とも言われる人間の寿命を達成することは可能だといわれています。老化予防の決定的な方法はまだ見つかっていませんが、食事の摂取カロリーを制限して適正な体重を保つ、喫煙などの体に悪いと言われる酸化ストレスを避ける、適度な身体運動を続ける、精神力や知力を鍛錬する、何歳になっても「もういいや」と諦めないなどの、生活の工夫があげられています。そして、自分の身体の弱点を早くに知って、全身が均等にバランスよく保たれていることが長生きの秘訣だそうです。お元気な100歳の方は、身体のどの部分をみても年齢相応の体の変化があるものの、どこといって欠点や弱点が見られません。

 ですから、アンチエイジング医学が目指すのは、決して若さを取り戻したり不老不死を願うものでありません。むしろ、上手に健やかに年齢を重ねる「ヘルシーエイジング」と言ってもいいでしょう。

 ヘルシーエイジングは、健やかなライフスタイルの上に達成されるもので、決して高価なサプリメントや医療器具だけで得られるのもではないことを、一人ひとりがしっかり理解していることが大切なのです。

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