兵庫県保険医協会

会員ページ 文字サイズ

健康情報テレホンサービス

2019年4月

【金土日】治りにくい水ぶくれ―類天疱瘡―

類天疱瘡は、痒みを伴った皮膚の赤みと、その中に大きな水ぶくれができる病気です。高齢者に多く、体のあらゆるところに出てきます。原因は血液の中に含まれるたんぱく質の一種である免疫グロブリンが、自分の皮膚を攻撃することで起こります。本来、免疫グロブリンは、細菌やウィルスを、自分の体から守る働きなのですが、その一部が皮膚の一番上の層である表皮と、その下にある真皮の間に沈着して、表皮と.真皮を切り離すことによって、水ぶくれをつくり、同時に炎症を起こします。いわゆる自己免疫疾患の一つです。何もしないでおくと、どんどん拡がって、全身に赤みと水ぶくれが出来てきます。この水ぶくれは、パンパンに詰まっており、簡単には破れません。また、ほとんど唇や頬の中などの粘膜に症状が出ることはありません。類天疱瘡のもう一つの原因としては、血圧を下げる薬や尿の量を増やす薬の副作用で、起こる場合もあります。最近特に注目されているのは、DPP-4阻害薬という糖尿病の薬の副作用による類天疱瘡です。この薬による類天疱瘡は、水ぶくれの周りの赤みが目立たないと言われています。類天疱瘡の診断には、皮膚をとって検査する顕微鏡による診断と、蛍光抗体という特殊な色素と顕微鏡による検査、および血液検査が必要です。従って、大きな病院の受診が必要です。治療は、基本はステロイドの飲み薬と付け薬ですが、症状が軽い場合は、テトラサイクリンという抗生物質とビタミンの一種であるニコチン酸アミドの2種類の薬を飲んでもらいます。またDPP-4阻害薬などの副作用で、症状が出た類天疱瘡の場合は、まず飲み薬を止めない限りは、症状は治まりません。      

 類天疱瘡では、死に至ることは殆どありませんが、高齢者に多いこともあり、時々内臓の悪性腫瘍が合併することもあります。いずれにしても、簡単に治る病気ではありません。

水ぶくれができたら、まず皮膚科専門医を受診してください。そのうえで大きな病院を紹介してもらってください。

2018年 2017年 2016年 2015年 2014年 2013年 2012年 2011年 2010年 2009年 2008年 2007年 2006年 2005年
※健康情報テレホンサービス内検索です。