兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2019年6月

【火曜】舌がん

 がんは体中のあらゆるところに発生します。もちろん口の中にもがんはできます。これを口腔がんと総称し、発生部位によって口唇がん、舌がん、歯ぐきのがん、頬の粘膜のがん、上あごの硬口蓋のがんなどに分類されます。口腔がんの発生頻度は全がんの2~4%(日本では約2%))ですが、死亡率は全がん中7番目の高さです。なかでも最も多く発生するのが舌がんで、口腔がんのおよそ40%を占めています。

 初期の舌がんには口内炎とよく似ているものがあり、鑑別が困難な場合も少なくありません。自覚症状としては、硬いしこりやただれがありますが、触っても痛みや出血がないために早い時期での医療機関への受診がされず、発見を遅らせることになります。舌を動かすと違和感がある、舌の粘膜に赤い斑点(紅板症)や白い斑点(白板症)がある、2週間以上続く口内炎などの気になる症状がある場合は、早めに歯科や耳鼻科、皮膚科を受診し、早期発見につなげましょう。また、年に数回の歯周病定期的受診をされている場合には、舌をはじめ口腔内の診査をお願いすることも重要です。歯科医院は多くの場合予約診療です。その回の受診で実施する内容があらかじめ決められており、通常は患者さんからの訴えがない限り予定外の診療は行わないものです。以上のように舌がんの初期には自覚症状はほとんどありませんが、がんが進行すると痛みや出血が持続し口臭が強くなります。

 舌がんなど口腔がんの主な原因は、受動喫煙を含む喫煙です。口腔がん全体の80%はタバコが原因と考えられています。さらに、喫煙と飲酒の両方の習慣がある人ではより危険です。がん予防には禁煙、節度のある飲酒、バランスのよい食事、適当な運動、その人にあった体形の維持、ウイルスなどに感染することを防ぐ予防が効果的といわれています。

 がん検診の目的は、がんを早期発見し、適切な治療を行うことで、がんによる死亡を減少させることです。わが国では、厚生労働省の「がん予防重点健康教育およびがん検診実施のための指針」で検診が定められています。しかし、舌がんについては、現在、指針として定められている検診はありません。気になる症状がある場合には、医療機関を早めに受診することが勧められます。

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