兵庫県保険医協会

会員ページ 文字サイズ

健康情報テレホンサービス

2019年11月

【月曜】子どものインフルエンザ

 インフルエンザは、A型およびB型のインフルエンザウイルスによって引き起こされ、日本では毎年、主に秋から冬にかけて流行します。

 近年、季節的に流行していたA型のインフルエンザは、A香港型とAソ連型でしたが、2009年には新しいタイプのA型が出現し、世界的に流行しました。

 季節性インフルエンザと新型インフルエンザは、症状にあまり違いはなく、約1~3日間の潜伏期間の後に突然、高熱や咳、鼻水などが現れます。頭痛や関節痛、筋肉痛、全身倦怠感などが強いことも特徴です。子どもは大人に比べ、熱が高く長く続く傾向があり、一度解熱した後に再び発熱することも少なくありません。また嘔吐、下痢、腹痛などもよく見られます。

 通常1週間前後で良くなりますが、子どもでは脳炎や脳症、あるいは肺炎などを起こして重症化することがあり、特に新型インフルエンザでは重症の肺炎が多いと言われています。けいれんや異常な行動が見られたり、ゼーゼーして呼吸が苦しそうな時などは、直ちに医療機関を受診しましょう。

 診断は、迅速診断キットという器具を使ってその場で行われます。陽性率は新型も含めて60~70%で、初期には陰性に出ることも多く、症状や流行の状況などから総合的に判断されます。

 治療は、症状を和らげることが中心になりますが、発熱や頭痛などに対しては、インフルエンザ脳症を引き起こす可能性があるため、子どもでは市販の解熱剤は使わない方が良いとされています。

 また最近は、飲み薬の「タミフル」と「ゾフルーザ-」、吸入薬の「リレンザ」と「イナビル」、注射薬の「ラピアクタ」という5種類の抗ウイルス薬が有効とされています。しかし、脳症を予防することはできないとされており、必ずしも全員に必要なものではありません。ゾフルーザ-は、一回飲めば治療が終了するということで、昨年から錠剤が飲める子どもにも広く使われるようになりましたが、副作用が出た場合に中止することができず、特にA型インフルエンザでは、薬がききにくいウイルスが出現しやすいことも指摘されており、慎重に使ったほうがいいでしょう。

 さらに、結論は出ていませんが、いずれの薬も、異常行動との関連が否定されておらず、薬を使うかどうかは、一人ひとり判断することが必要です。

 インフルエンザは基本的に自然に治る病気です。手洗いやうがいなど予防に努め、かかってしまったら安静を第一とし、水分をこまめにとらせるなどを心がけましょう。また、ワクチンについては、効果を高めるための研究が年々進んでいますから、毎年シーズン前に予防接種を受けるようにしましょう。

2018年 2017年 2016年 2015年 2014年 2013年 2012年 2011年 2010年 2009年 2008年 2007年 2006年 2005年
※健康情報テレホンサービス内検索です。