兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2020年6月

【月曜】子どもの発達障害

 2004年4月から施行されている発達障害者支援法において、「発達障害」は「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能障害であってその症状が通常低年齢において発現するもの」と定義されています。しかし脳機能障害がどのようにしてその特徴に結びつくのかは詳しくはわかっていませんし、脳のメカニズム自体も完全にはわかっていませんので、今後、脳機能障害という定義も変わってくる可能性もあります。また2016年には社会の中で支援や配慮を受けやすい環境作りを進めるため発達障害者支援法が改正されました。具体的には①社会的障壁をなくすこと、②乳幼児から高齢期まで切れ目のない支援を行い、関わる福祉や医療は密な連携をとること、③教育現場では個別の支援計画や指導計画の作成をおこなうこと、④発達障害者支援センターを増設することが4つのポイントです。このような観点から、従来言われてきた発達検査で判定するというよりも、どのようなことで社会的に困難さを抱えているかということが重要視されるようになってきました。

 また、障碍と呼ばれる特徴や特性を持った人が頑張って社会に合わせるのではなく、たとえそのような特徴や特性をもっていても、社会でいきいきととくらせる世の中の仕組みづくりをすることこそが非常に大切です。その個人が障碍を持った人という考え方ではなく、そのような特徴を持った人がいきいきと暮らすことができない社会そのものが障害を持っているという考え方です。すなわち、障碍を病気と同じように治すという考え方ではなく、人間それぞれが持っている様々な特徴にどのようなサポートが必要かを、社会全体で考えていくことが非常に大切だということです。発達障害と呼ばれる人々が持つ特徴は、大なり小なり発達障害と呼ばれない人の中にも見られます。誰が正常で誰が障碍者であるということより、自分が持っている特徴と上手に付き合って、生き生きと暮らしていくことができるような社会になることを願ってやみません。

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