兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2020年8月

【月曜】 小児の血尿・蛋白尿

 学校の腎臓健診の陽性者は全国で小学生では4万人、中学生では4万5千人程度と考えられています。
 まず、腎臓検診の概略ですが、学校などで第一次検診として尿検査(検尿)を行います。これには早朝尿といって、朝起きたときの尿を用います。女生徒では生理中の採尿は避けて、生理が終わって数日後の採尿を出してください。尿検査で血尿或いは蛋白尿と言われたら、かかりつけ医を受診して、第二次検診を受けましょう。医師は問診、診察、腎機能を中心とした血液検査を行います。
 検査の結果、あまり害のない「蛋白尿」と言わるものは次の2つです。
 第1は「一過性蛋白尿」という軽症のものです。発熱、脱水など健康状態、または運動によって引き起こされることがあります。繰り返し検尿をすると持続する蛋白尿はごく稀です。
 第2は「起立性蛋白尿」または「体位性蛋白尿」というものです。安静時の尿の中には蛋白を認めず、立ったり動いたりしたときに蛋白尿を認める場合をいいます。原因ははっきりしていませんが、腎臓内の血液の流れが関係していると言われており、学童期や思春期で最も多くみられます。ほとんどが症状もなく腎機能障害ではありません。
 但し、腎臓の機能が低下して起こる、次の病気は、病的な蛋白尿ですので、注意しましょう。
 病的蛋白尿の第1が「急性糸球体腎炎」です。溶連菌感染の後などに急激に発症して、血尿や蛋白尿、及び血圧の上昇を発症し、血液検査で特異的な所見が見られます。血液検査でわかる症候群です。
 第2が「ネフローゼ症候群」です。小児に多く見られ、年間10万人に2~3人の割合に発症します。サインとして、浮腫と高コレステロール血症がみられます。浮腫は蛋白が尿から漏れ出し、血中のアルブミン量が低下するためと思われています。塩分の少ない食事とステロイド治療が良く効く疾患です。
 第3が「紫斑病性腎炎」です。腹痛、関節痛、紫斑などのサインを示します。小児に多いアレルギー性紫斑病に伴う腎炎ですが、これもステロイド治療が良く効く疾患です。
 その他にもいろいろな腎臓病があります。学校健診で「血尿がある」「尿蛋白がプラス」と言われた場合、まずはかかりつけ医を受診してください。専門の医療機関とも連携して、治療診断や病気のこれからの見通しをたてます。

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